ヤドクガエルの飼育日誌 vol.05 [1999年3月6日〜3月9日]




あまりにあっけなかった死。写真は、購入時の時のものしかない。

1999年3月9日(火)
 もうガックシである。こりゃまた、ジジむさい言葉であるが、はぁ、まぁ、気分はガックシなのであった。
 念願かなって手に入れたマンテラが1匹死んでしまったのだ。例によって、「びぃ〜ん!!」と伸びて。
 一昨日の夜ぐらいから、1匹の姿が見えないな……と思っていて、日曜の朝になり庭の方から窓際のビバリウムの反対側を覗くと、そこに「びぃ〜ん!!」と伸びたマンテラの死骸が……。その内腿のフラッシュマークが眩しいくらいに悲しかった。
 何が悲しいって、このマンテラ、一応SPなのである。ということは、もう二度と入荷しないのかもしれない。しかも、まだローンが残っているのに。
 しかし、原因は私にあるのだ。マンテラの事を良く調べもしないで、「矢毒より簡単」みたな勝手な先入観で適当な飼育をしてしまった。そして彼らはケンカをし、片方がもう一方に苛め殺されてしまったのだろう。それを脇で眺めながらリードフロッグは皮肉な笑みをもらしていたに違いない。「バカな飼い主のせいで……あぁ〜あ、かわいそ、かわいそ」と。
 そして、マンテラに引き続きという訳ではないが、プミリオもかなりヤバい感じである。1匹が猛烈に痩せ始めてしまい、しかも餌を食べないのである。
 あぁ、困った、困った、うぅ……。でも、一体何をどうしたらよいのか???




「どっこいしょ……」

●ケージサイズ:90cm×45cm×45cm
 収容している蛙:D.leucomelas×4匹

 ここ何日かは本当に良く鳴いている。研究室の外にいても、「ルルルルル……」という声が聞こえてくるくらいだ。
 引き払われたと思った流木の洞にも例の2匹が戻ってきた。本当に蛙の気持ちは解らない。
 最近考えているのは、雌が棲んでいた洞に雄が鳴きながら近づき、一度はうまくいきかけたものの、結局うまくいかず、雌が逃げ出し、そして雄も雌がいなくなってはしょうがないので洞を出て他の雌を探しにかかった。で、雄がいなくなった洞に雌が戻ってきて、それを雄がみつけてまた一緒に棲むようになった。……という、駄目亭主と別れられない苦労妻みたいな状態になっているのではないだろうか?と言うことである。
 ベントリのペアもこれに似ていて、雌の住処に雄がモーションをかけにいき、雌が応じればそれで丸くおさまるが、雌の準備が整っていないと雌は他の場所に移っていってしまうのだ。
 そして雄が諦めてそこを離れると雌が戻ってき、雄と雌のタイミングがあうまでこれが繰り返されるようなのだ。これでペアのタイミングが合うと、今度は雄のお気に入りの場所にいき、産卵となるようである。
 もちろん、これは我が研究室での飼育から得た僅かな証拠から組み立てた推測であるので、確証はない。




ごめんなさい。写真ないんです。

●ケージサイズ:45cm×45cm×45cm
 収容している蛙:D.ventrimaculatus×2匹

 この3日間ほど雌の姿を見かけない。死んだりしていないと良いのだが……。最近、タイガーサラマンダーを筆頭に両生類の死が続いていて、私自身そうとう神経質になっている。しかし、それぐらいの危機感は持っていないといけないのかもしれない。
 雄はとても活発で、しかも、雌にふられてばかりで産卵が起こっていないせいか、餌を食べる時間が沢山あるらしくなんだかちょっと太ってきた。
 ショップからやってきて以来、ずっと雌を口説き続け産卵させていた雄も、ここでやっとゆっくりできたようである。彼にとっては不本意なことであろうが、まだまだ時間はあるのだから、しっかりと体力をつけてもらいたい。
 このビバリウムの植物はとても順調で、私としては自己採点で85点をつけている。光量不足からフィットニアが枯れてしまったのが悔しいところだ。あと、水場がうまく作れず、ウィローモスの絨毯とピグミーアマゾンソードの森が作れなかったのも残念である。
 しかし最近は、水場よりブロメリアだろ、って気持ちが高じてきており、次回ビバリウム(プミリオ用)は水場を計画段階から無くすかもしれない。
 まぁ、まだ全然予定で、予定は未定であるのだが。




だって、こんなんされたら、普通、勘違いするでしょ?!

●ケージサイズ:45cm×30cm×28cm(+18cm)
 収容している蛙:D.pumilio×3匹

 まぁ、鳴くどころかその後全然、事態は好転していない。むしろ悪くなってきている。それというのも、ある1匹がガリガリに痩せてきてしまったのだ。しかも昨日から姿が見えない……。ビバリウムに霧吹きする度に「くんくん……」と匂いを嗅いでいるのだが、死骸の腐臭は漂ってこない。落ち葉の匂いがきついせいで嗅ぎ分けられないだけかもしれないのだが。はぁ〜、どうなったんだぁ、プミリオぉ……。
 姿を見せている2匹のうち、1匹は見ている限りビバリウム内を動き回り続けている。これは人間に見られているプレッシャーから、どこか身を隠すところはないか探しているようにも見える。
 そしてもう1匹はアナナスの葉腋に隠れてこちらをうかがうばかりで、一向にそこから出てこない。私が見ていないあいだ、呑気にやってくれていれば良いが……と思うばかりである。




警戒するオーラタス。

●ケージサイズ:60cm×36cm×30cm(+18cm)
 収容している蛙:D.auratus×4匹、Mantera sp.

 今日からマンテラをこのビバリウムに収容することにした。急造であった36cm規格水槽ビバリウムが、どうやら良くないようだからである。それというのも、マンテラの死に続いてリードフロッグまで死んでしまい、残る1匹のマンテラも全然元気がなく、餌も食べないからだ。
 うまいことこのビバリウムで復活してくれると良いのだが。
 オーラタスも少し痩せてきたように思う。いつも隠れているので、深く観察できないのが惜しまれる。とりあえず餌を多目に与えているが、食べているのかどうかさえ解らない。




背中。

●ケージサイズ:30cm規格水槽
 収容している蛙:M.noelensis×2匹

 こいつらは見ていて飽きない。本当に笑える。まず、餌の食い方がおかしい。
 結構大きなコオロギを食べられるようなので、我が研究室ではSコオロギを与えているが、入れた瞬間の喜び方がコミカルだ。
 入れたコオロギに気がつくと「ビクっ」って感じになり、餌を探る体勢になる。そしてコオロギを見つけるとノソノソと近づき、食べようとする……んだけど、その脇を別のコオロギが通るとそちらに振り向いてしまうのだ。でも、そのコオロギが行ってしまうと、そちらを追い掛けずに、最初に狙っていたコオロギを振り向く、だけどその時にはもうそのコオロギはいない。「……?」って首をかしげるんだけど、また次のコオロギが近づいてくると前の事なんて忘れたように笑顔で近づいていく。……多分、笑顔で。
 その繰り返しで、けっこういつまでも餌を食べられないでいる。そしてそのうち意地焼けたように飛び跳ねてコオロギを追いかけ始め、そうやってやっとコオロギを食べることができるのだ。最初から本気でやれば良いのにと思わせてくれる。
 2匹はみたところケンカもすることなくうまくやっているように見える。このまま平穏無事な生活が続けば言うことはないのだが。



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