ヤドクガエルの飼育日誌 vol.13 [1999年8月23日〜8月27日]



8月23日(月)
 やはり、前回書いた「ラーマシィが鳴いたかも?」というのは間違いであった。とんだ早とちりであった訳だ。
 ラーマシィの鳴き声の事がどこかに書いてないかと思い、矢毒ガエルのページを検索したところ、杉山さんのHPにラーマシィの鳴き声についての記述があった。それによると、ラーマシィの鳴き声は「クックック……」と、引っ掛かるような鳴き声だと言う。
 それを読んで、トホホ……なんて思ってる矢先に、今度はハッキリとこの前の鳴き声を聴くことができた。それがなんと、ベントリ・レッドのビバリウムから聞こえてくるから驚いた。
 そう、件の鳴き声の主はベントリの雄だったのだ。
 これでラーマシィの鳴き声でないと決定付けられた。やはり2匹のラーマシィは雌同士なのだろうか???



レウコのオタマ。

 レウコの卵は4匹とも無事に孵化し、孵化から2日、元気に育っている。
 この好調を機に矢毒ビバリウムの強化を行おうと思い、まず、ケージの改善をすることにした。狙いは、アダージョ・プランニングのレプタケース・プロというシリーズだ。
 このケース、ガラス製前扉式ケースとしては今までにない安さで、前々から「ちょっといいな……」と思っていたのである。
 私は、ごく一般に言われるサラリーマンより貧乏なので、当然ローンでケースをそろえる訳だが、このままレウコが順調に殖え続けてくれれば、元くらいはとれる計算になる。……フフフ。


●90cmビバリウム:D.leucomelas×4匹/D.garactnotus×2匹/D.auratus×2匹

コレを見て「キオビ」と名づける神経がワカラン。


ガラ。


オーラはどこに……。

 レウコのその後の産卵はない。最近は努めて様子を観察するようにしているのだが、いまだに雌を確定できていない。今度、ケージを新しくする際には、2ペアに分けられればと思っているのだが、そもそも雌が2匹いるのかどうかすら解っていないのだ。
 ガラについては心配なことが少しある。実はどうやら脱腸のようなのだ。時々お尻からピンク色の瘤状のものが飛び出していることがある。多分、排泄時に飛び出し、そのままあるていど時間が過ぎると元に戻っているのではないかと思っている。
 イエアメの飼育法を河村さんに聴いた際、「あんまり大量に餌をあげると脱腸になるよ」と聞かされたが、まさか、こいつ食い過ぎなのか???
 もうひとつ心配ごとが有り、これも河村さんに指摘を受けたことなのだが、2匹いるうちの1匹がどうやら奇形のようなのだ。「奇形」と言ってしまうと大事のようだが、そんなに酷いものではなく、腰骨の感じが妙だと言う程度だ。購入時の私は気付かなかったのだが、写真を撮って河村さんに自慢したところ、あっさり「こいつ変じゃない?」と発見されてしまったのだ。
 見た目もそれほどじゃないし、大した事無いと思っていたのだが、どうやら動きが鈍いか何かするらしく、餌取り競争に負けているようなのだ。これも今度のビバリウムグレードアップでレウコと分けたり、餌をたっぷりと与えるようにしたりして改善しなくてはならない点だ。
 そしてこのビバリウムで一番心配なのはオーラタスである。やはりレウコやガラと比べるととても臆病で、餌をやってもなかなかでてこない。で、出てきた頃には餌がなくなっていると言う状態なのだ。
 できれば、1種で飼育したいところだが、もしかしたらガラとオーラタスを同居させるようになるかも知れない。


●45cmビバリウム:D.ventrimaculatus×2匹
 昨日の夕方から夜にかけて、ベントリのオスがずっと鳴き続けていた。その鳴き声がまさに、私が聞いた「ラーマシィ」の声だったのだ。
 そもそもなんで間違えたのかと言えば、その鳴き声が今までのベントリの声とまるで違っていたからなのだ。
 最初のオスは「ヂィーッ、ヂィーッ」と言う感じで鳴いていた。次に、岡田さんに借りたオスも、声の大小はあったにせよ、ほとんど同じ声だったのである。
 しかし今いるオスの鳴き声は、全然違っていたのだ。私は、この記録に今のオスが登場してから、多分、オスの鳴き声については「聞いた事がない」と書いていると思う。そう、今まではこのオスの鳴き声は聞こえなかったのである。
 目の前でメスを誘ってブロメリアの葉腋に入っていく時も、まったく聞こえなかった。
 それが今回、いきなり聞こえてきたのである。
 この辺が解らない。いつものように根拠のない想像をさせていただくと、「夏になり、気温があがってメスが産卵しなくなってきたので、口説きが本格的になったのかも?」と思っている。
 今までは、メスのやる気が勝って、オスは鳴き声を振り絞る間もなくメスを産卵させていたのだ。……多分。
 そしてその声、これが今までのオスと違っていた。今までのオスよりも目立つ声をしている。
 まず鳴き方そのものが「ヂィーッ、ヂィーッ、ヂィーッ」ではなく、もうちょっとピッチの短い「ヂィッ、ヂィッ、ヂィッ」と言う感じで、しかも艶と言うか、何と言うか、表現しがたい違いを持っているのだ。
 なんでこんなに違う声なのかは謎であるが、そのお陰かどうか、今朝、ブロメリアの葉腋に5つの卵を発見した。
 メスの大きさからするとまだまだ数が少ないし、その太り具合から言っても近いうちにまた産みそうである。
 とりあえず5つの卵をカップに移し、涼しい場所においておいた。これでうまいことオタマになれば、ますます矢毒の卵に対する温度の検証は答えに近づいた事になるだろう。
 俗物的観点から言っても、このままレウコ&ベントリが順調に殖えてくれれば、より早く新ケースの元がとれるかも知れない。


●45cmビバリウム:D.ventrimaculatus Panguana×2匹(?)

脱皮してるのかも???

 1匹の姿がまるで見えない。もしかして……。不安が濃い霧のように立ち込めるパングアナビバリウムであるが、こちらも近いうちに総入れ換えなので、その時答えが見つかるだろう。





写真は3匹、オタマは4匹……いい加減だな。

8月25日(水)
 レウコのオタマは順調に育っている。泳ぐ元気も出てきたようだ。とはいってもまぁ、とうてい「泳ぐ」と表現できる程のものではないが。
 ベントリの卵はレウコと同じ状態でキープしたものの、一晩で4個が腐り、残りは1個になってしまった。何が悪いのか? 卵を発見してからすぐに動かしたのが良く無いのだろうが、なぜ動かすと駄目なのか? この辺の謎がとけない事には関東1の矢毒ブリーダーにはなれそうにもない。
 瀬山さんは卵があった場所の温度(水に浸かってるなら水温、気中ならば当然気温)と、移動先の温度の差、その差の許容範囲があると言っていた。でも、それをどうやって調整したらイイのやら……ローンの調整はついても、この辺の所にはなかなか頭が回らないのが私と言う人間なのだ。


●45cmビバリウム:D.lamasi×2匹

正面顔のラマジィ。

 2匹の動きが怪しい。
 これでどちらか一方が鳴いてくれれば大喜びなのだが、なかなかそうもいかない。
 2匹は朝から同じブロメリアの葉の上でなにやらいちゃついてるような、争っているような様子をみせる。しかしどちらも鳴かないし、なにも起きない。
 ケージが悪いのか、メス同士なのか、何が問題なのか、謎だらけだ。



8月27日(金)
 ワハハハ……はぁ〜あ。
 うひひ……うひ……。
 いいんだろうか? こんなことで。
 まぁ、いいか。
 まぁ、いいや。なぁ、いいよなぁ、なぁ?


 お金も無いくせにビバリウム用のケースを5つ、購入する事にした。アダージョプランニングのレプタケース・プロというやつである。
 ハチクラで使用しているのを見て、「あの値段でこのぐらいならいいかも」と思い、見た瞬間にほぼ使用することを決定していた。そのあと必要だったのはローンをする決断力だった。
 ケースを見て購入を決めたのはハチクラだが、実際に購入するのはWSからだ。
 今回のケースには奮発して噴霧器もセットしようと考えているのだが、この辺は、まぁ、ローンなので、ほどほどしておくかもしれない。
 ただ、湿度は産卵に深く影響しているであろうし、ブロメリアに卵を産んだ場合ビバリウム内部が乾き過ぎていると駄目になってしまうので、それをさけるために、タイマーで自動制御しようかと思っている。同時に、前々から購入だけはしてあった排気用のファンも取り付ける予定だ。
 これで多分、わが研究室の矢毒飼育事情はかなり向上するだろう。


●45cmビバリウム:D.ventrimaculatus×2匹

ベントリ雄。

 その後、産卵は継続しなかったが、5つ生まれた卵のうち1匹が発生を続けている。とりあえず1匹でも生まれてくれれば、私の温度に関する曖昧な検証も多少は的を射ていたということだ。
 8月23日に産まれた卵であるが、現在4日経った状況から判断すると、発生の速度はレウコの卵に比べて早いように思う。そして、卵の胚の色そのものもレウコの卵に比べて濃い色をしている。
 今年の始めぐらいから、温湿度以外に、気圧が産卵に関係しているように私は思っている。ベントリおよびレウコの産卵が雨の日に行われているようだからだ。いずれこのページに、天気と温湿度、そして気圧なんかも記録していきたいと考えている。


●45cmビバリウム:D.ventrimaculatus Panguana×2匹(!)
 昨日、衛生管理部長がパングアナの存在を確認してくれた。ちゃんと2匹いたそうだ。
 ここ1週間ほどはハエのわきが順調で、パングアナもたらふく餌を食べておりプリプリに太っている。
 私の予想である「動き回るのがオス、隠れていつも見えないのがメス」があっていれば、「いつも1匹が隠れていて1匹しか見えない」というこの状況から言って、2匹はペアと言う事になるのだが、そろそろ産んでくれないだろうか?


●90cmビバリウム:D.leucomelas×4匹/D.garactnotus×2匹/D.auratus×2匹
 レウコもその後、産卵はしていない。
 オタマの方はかなりしっかりしてきており、餌用のクロレラも昨日届いたので与えている。
 私が思うに、オタマは水が古くなる事について余り敏感で無いようだ。私は、小さなカップにいれてオタマを飼育しており、毎日その中の水を半分ほど替えているだけだが、オタマが死んだり、調子が悪いと言うような事は無い。
 オスは朝から鳴き続け、今日は朝からやんわりと雨が降っている。産卵への期待が高まる。



frog's Room入り口に戻る 
飼育日誌vol.12へ戻る 
飼育日誌vol.14へ 




研究室入り口へ

研究室案内へ戻る
本・漫画・DVD・アニメ・家電・ゲーム | さまざまな報酬パターン | 共有エディタOverleaf
業界NO1のライブチャット | ライブチャット「BBchatTV」  無料お試し期間中で今だけお得に!
35000人以上の女性とライブチャット[BBchatTV] | 最新ニュース | Web検索 | ドメイン | 無料HPスペース