ヤドクガエルの飼育日誌 vol.15 [1999年9月28日〜9月30日]




地上種用。

9月28日(火)
 地上種用のレインドロップシステムは順調に機能している。はやくレウコとオーラを入れたくてたまらない。


樹上種用。

 そして昨日は、樹上種用のレインドロップシステムを開発し、テストを行った。結果、これもなかなかいい感じだ。多分うまく行くだろう。
 ケースに関しては、前扉の引き違いによる隙間に隙間テープを貼ったのだが、この隙間テープの毛足が長くて扉の開け閉めがきつくなってしまった。まぁ、きつくとも開けられないほどではないので、いずれは毛がへたってきてスムーズになるだろう。


小型のファン。排気用。

 そして、それと同時に以前から購入してあった排気用ファンを設置した。これは小型のファンで、雨を降らせる前後にタイマーで作動するようにしようと思う。
 本当は夏場に使いたかったのだが、ちょっとした改造なんかを施すふんぎりが付かなかったのだ。
 こうやってケージのカスタマイズ、ビバリウムのセットは着々と進んでいる。


あらかたのセットが終了したビバリウム。


 ベントリのペアが別居中だ。喧嘩でもしたのかな。


 オタマが凄く大きくなってきた。足もそろそろ伸び始めた。は、はやく模様を……。


 前回の日誌で半手動と命名されたレインドロップシステムだったが、ここ2日間のあいだに全自動にするアイデアが浮かんだので、最終的な完成時には全自動レインドロップシステムとなることになった。
 非常に簡単なシステムなので、ざっと紹介しておく。


上がチョットきつい溜め水水槽。

 まず溜水水槽をアングル最上段に用意する。そこには常時30〜40リットル程度の水を活かして回しておく。水質を弱酸性とかに調節してもいいだろう。
 常時回す方法としてはスポンジフィルターを使用する。そしてその水槽の中に仕切りをつける。水槽の中に水を溜める事のできる棚のようなものを設置するのだ。水槽の奥行いっぱいの幅があるアクリル板2枚を直角に貼り合わせ、それを溜水の水位より上部に貼りつけ、さらにそれで囲ったスペースの水槽部分にドリルで穴をあける。


水槽中断に仕切りをつけ、その壁に穴を空けてチューブを繋ぐ。

 その穴は外に水が出る用の穴だ。そこへエアチューブをジョイントを使って繋ぐ。チューブは各ビバリウムに配管され、水槽内の水を雨に変える。


チューブは各ビバリウムに配管されている。


ビバリウム内でコックをつけていくつかに分流し、地上種ではこのようになる。

 降雨は、溜水水槽内に仕掛けられたタイマー制御のエーハイムフィルターが行うことになる。
 水槽にはスポンジフィルターと別にエーハイムフィルターをセットし、吸込み口は水槽最底面部に、そして排水口は水槽内に作った溜水スペースに注がれるようにする。こうする事によって、チューブそのものが細いのでうまく水が流れず溢れたりした場合にも、水槽内なので問題がない。
 私はこの水の溢れを解消する考えが思い浮かばなくて全自動を断念していたのだが、古い水槽を完全に溜水用と割り切る事で考えがまとまった。
 タイマーによって制御されたエーハイムフィルターの作動時には、水槽底面から水が吸い上げられ、溜水スペースに流れ込んだ水が、チューブを通って各ビバリウムに降り注ぐと言う仕組みだ。これならコックを手動で開け閉めする事なく雨を降ったりやんだりさせる事ができる。
 まだ完成していないが、近い内に写真公開もできるだろう。うまくタイミングがあえば、このページをアップする頃には写真が間に合うかも知れない。
 こう御期待! という訳だ。



9月29日(水)
 ……と、言うような事を昨日は調子良く書いていたが、その夜、実際に作業を開始してみるとコレがなかなか大変だった。
 まず、アングルの高さが180cmあるので、その上に高さ45cmの水槽を置くと天井まで15cmしか隙間が無くなってしまう。しかしまぁ、ここで断念する訳にはいかないので、溜水水槽への注水はペットボトルを使用する事にして、作業を継続した。
 次にその溜水水槽用の水槽であるが、これは以前ジーベンロッキーが入っていた水槽で、我が家でも最も古い部類にはいる水槽である。これが古いために変型しており、内部にアクリル板を張り付けるのに難儀した。たわんでいるので、板との接着面がとれないのだ。しかしこれもなんとかアクリル棒などを補助的に使用して解消した。
 その後、内部にアクリル板をはり付けてから水槽に穴をあけた。電動ドリルで5箇所、もう夜も遅いので手早く済ます。その穴へエアチューブ用のジョイントを接着剤で接着する。これは後で内側からシリコンでシーリングしなくてはならない。
 以上の作業をもって、溜水水槽の方はほぼ完成した。コレにエーハイムフィルターとスポンジフィルターをセットし、アングル最上段に設置すれば、あとはチューブを繋ぐだけだ。冬期にはヒーターを使用して水温を22度前後に保つ。使用の際、気を付けなくてはならないのは、チューブの抜き差しを手荒に行わないようにしなければならないと言う点だ。
 しかしこれで作業は終わりではない。この後、ビバリウム内部に配管するパイプの改造を行った。基本的には各ビバリウムに1本、メインとなるチューブを配管し、それを分岐させているのだが、地上種では産卵用シェルター内部へ流れるのとは別に1本、樹上種では産卵可能なブロメリアに雨が降るように3本、雨降りパイプを設置する予定になっている。
 この「雨降りパイプ」、単にパイプすっきりセットという商品に入っているプラスチックのパイプに適宜穴をあければいいだけなのだが、これがとてつもなく手間のかかる作業なのだ。
 太さ4mm程のパイプが相手であるのも邪魔臭い上、けっこう厚みもあってなかなか穴があかない。カッターの刃先でぐりぐりやっているもんだから滑って指を切ったりする始末だ。
 合計9本作らねばならない所、現在5本完成した。あと4本……つ、つらい。


 今朝、ラマジィの様子を見ていると、2匹がペアに見えてきた。これはかなり希望が入っているが、どうも雄らしいと思っていた個体は雄らしさに磨きがかかっているし、雌らしいと思っていた個体は雌らしさに磨きがかかっているのだ。
 まぁ単に雄っぽい個体がほっそりしているのに対し、雌っぽい個体が凄く太ってきたというだけのことなのだが。
 とはいえ観察を続けていると雄っぽい個体が雌っぽい個体を一生懸命誘っているようにも見える。
 たのむからとりあえず鳴き声を聞かせて欲しい。
 プミリオは死んでしまったようだ。姿がまるで見えない。やはり長期飼育は難しいのだろうか。
 ベントリのパングアナは姿をあまり見せない。時たま1匹ずつは見かけるが、2匹揃っているのを私はもうずっと見ていない。悲しい……。



9月30日(木)
 昨日の夜、WSに行ってきた。新ビバリウムのセットに使うヤシパネルを買い足しに行ったのだ。店内ではヤドクガエルの撮影が行われていた。なんでも今度のビバガで矢毒特集をやるそうなのだ。
 店内を見回すとプミリオの新しいモルフが入っていた。全身朱色でいつも売っているブルージーンとは違う模様である。雄は咽にある鳴嚢部分が黒ずんでおり、見分ける事ができる。しかし今の私にはこれを買う余裕はまるでなかった。残念……。
 店内でしばらく話などをして過ごした後、お目当てのヤシパネルとまたしてもブロメリアを購入して家路に付く。帰り付いた時は午後11時を過ぎていた。
 さっそく前の日に引き続きPOPAFの作業を始める。今日はビバリウム内に仕掛けるギミックを完成させなくてはならない。
 昨日同様プラスチックパイプに穴をあけ、そしてつぎに購入してきたヤシパネルをぴったりのサイズにカットし、水槽背面にセット。さらに流木などを配置してレイアウトを固める。流木をセットした後に先の穴あきパイプを前々日にセットしてあったレインドロップシステムのコックに繋ぐ。うまくブロメリアとパイプの位置関係を調節して、雨が降ったらブロメリアのタンクに水がたまるようにした。
 それらが終って今度はエアーポンプのセットだ。レウコのいる90cmビバリウムからひとつ拝借し、もうひとつはプミリオのビバリウムから持ってきた。エアーポンプをセットする事により、飼育水が動かされ、水が生きてくるはずだ。
 ビバリウムセットの合間に蛇達の給餌を行っていたので、全てが終るともう午前2時であった。
 本当はもう少しレイアウトを作り込もうかと思っていたがここまでで昨日は終了した。


左 : 地上種用ビバリウム01。右 : 樹上種用ビバリウム01。


左 : 樹上種用ビバリウム02。右 : 樹上種用ビバリウム03。

 レウコを入れる予定のビバリウムにセットした紙製植木鉢の産卵用シェルターにカビが生えてしまった。最終的にはプラスチックか何かに替えなくてはならないようだ。
 現在はまだレイアウトに隙間が多い。これは入れ換え時に元のビバリウムから植物や流木などを転用しようと計画しているからである。



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