ヤドクガエルの飼育日誌 vol.22 [2000年2月7日〜2月10日]



2月7日(月)
 昨日は朝からビバリウムケースの解体と、洗浄を行った。
 床材である土を全て取り除き、余ったブロメリアを2階へ移動したり他のビバリウムに入れたりして、さらに軽石を取り除き、濾過器を外して扉も蓋も外して、寒風吹きすさぶ庭先でジャバジャバとケースを洗った。しかも凍るような冷水で。
 その前段階として土曜日のうちにビバリウムNo.1のケースに穴を開け、ミスティングシステムのノズルだけをセットした。実動は後日とし、その日のうちにベントリを移動した。
 ベントリのビバリウムを解体し、中を探るとやはり雄は死んでいた。死体は発見できなかったが、何処にも姿がない。その上、運の悪いことにはWSで雄だと判断して買ってきた個体が雌のようなのだ。体型がまるで今までいたもう1匹の雌と同じなのである。こうなったら、近いうちにもう1匹雄と思しき個体を購入するしかないと思っている。そうすると、ベントリの雄を毎年冬に買っていることになる。


 ラマシィは未だに鳴いている。ほんの時々であるが、けっこう目立つ声なのではっきりと確認できる。しかし、確認できるのは音だけで、本当にその声がラマシィのものかどうかは、実のところ確信を掴んでいない。これには今後の観察が必要だと思う。見ていると、鳴きながらパングアナのまわりを回っているので、そこらへんから鳴き声も聞こえるし、多分そうだと思うのだが、それでもやはり咽の膨らみや脇腹の動きが見えないので、確信にはいたっていない。
 河村さんとはこれらが確認できたら、こちらの雄を持っていき、殖えたら半分ずつ分けるということで話が決まった。
 しかしこのラマシィ、呼び方はやっぱりラマジィと濁るのだろうか? みんな濁って呼んでるみたいだし、私はどうしようか迷っているところである。


 さて、洗浄したケースである。
 二つはリビングに置き、残りの三つはアングルにもどした。扉と蓋は別に分け、こちらも洗浄して乾かしてある。
 問題は中身の方で、土は全て庭にまき、軽石はバケツに集めた。植物は前述の通り他のどこかにしまったのだが、背面のヤシパネルが問題の中の問題だ。
 ヘゴ板を大量に購入しようかとも思ったが、そうなると資金的にかかり過ぎるので、このヤシパネルとヘゴ棒を組み合わせてレイアウトすることにした。そうなると、背面にシリコン止めするのはこのヤシパネルなのであるが、このままでは湿っていて使い物にならない。そう、それを玄関先に並べて干しているのである。
 最近は天気も良いし、気温も高く、その上乾燥していて風も吹いているので、ヤシパネルを乾燥させるには折しも好都合と言う気もするが、これがなかなか乾きそうにもない。
 タオルみたいにしぼれれば別だが、これをこのまま芯まで乾燥させるのは難しいだろうと思う。しかし他に道もなければ、このまま進むしかない。まぁ、なんとかなるだろう。
 今回は、ミスティングシステムとファンをきちんとセットしようと思っているし、ひとつひとつ考えてレイアウトしようとも思っているので、ゆっくり作業をしようと心に決めている。
 本当は、今回の大改造に合わせてケースを追加しようかと思っていたが、やはり資金的に厳しすぎるのでその計画は取り止めになってしまった。現在の借金を考えれば致し方ない。


 一時退避の形で、現在はオーラタスとトリコが同居している。部長は嫌がったが、私は今年から自分の飼育カンに従うことに決めたのであった。私はこれでも結構長く生き物を飼育しているし、現在の爬虫両生類よりはましな状態で熱帯魚も飼い続けていた。その10数年の積み重ねの中で培ったカンが、最近鈍ったように思っていた。もしくは、熱帯魚で培ったカンは通用しないのではないかとも思っていた。しかしそれは私の勘違いで、私が己の飼育カンに従おうとするような岐路にたった時、部長の意志を尊重していたと言うことに最近気がついたのである。
 そりゃぁ、部長は部長なりに生き物の事を考えているのだろうが、私のカンとは大いに違っている場合がある。しかしそんな時、私は10数年来の経験者として、初心者である部長の考えに従ってはいけないのだった。
 私はいままで一切、データの積み重ねと言うものをしてなかったし、これからもするつもりはないが、野性的カンと言おうか、なにかそういった非科学的な理由で、道を選択し進んできた。それはブラックアロワナであれ、アピストであれ、アフリカンであれ、ポリプであれ、である。もちろん全てが上手く行った訳ではないし、なにか結果を残したのかと言えば疑問もあるが、自分のものになったとは思っている。
 今のままでは失敗した時にいつも部長のせいにしてしまい、自分のカンを養うことができなくなってしまう。……ので、これからは、こと飼育方に関しては部長の意見を当然加味はするものの、最終的判断は自分のカンに頼ってみようと思っている。
 今回、90cmレウコ&ビコ入りビバリウムにオーラを入れる予定だったが、私はトリコのいる60cmにオーラタスを入れた。90cmではオーラタスに対する環境が変わり過ぎると判断したのである。はたして、どういった結果が出るものか?



お前は何もの?

2月10日(金)
 昨日の夜、ついにレティキュラータスが、日本に上陸した。……したが、しかし、死着だったそうだ。残念である。
 私は昨晩、WCクランウェルの写真を撮りにWSへいく予定だった。仕事を早目に片付けて、西葛西のお店を目指す。ほどなく辿り着いた店内で、私は驚くものを発見した。


「レティキュラータス?!」そう、それはまるでレティキュラータスと見まがうばかりのベントリだった。
 私が松園さんに「これって、レティキュラじゃ……?」と訊ねると、松園さんは「ベントリとして入荷した」と答えてくれた。しかし、私はこれを見た瞬間に、ほとんど完全に購入を決意した。ベントリとは明らかに違うからだ。
 値段を尋ねると、まだ決まっていないと言うことだったが強引に4匹売約にさせてもらった。これをレティキュラだと思って飼えば良いのであるから。


 我が研究室ではこの蛙をD.ventrimaculatus reticulated phaseとして、今後記録を付けていくことにする。私はこれを、ventri.×retic.だと判断する。あて推量なので、責任は持てないが。


 今朝、オーラタスのオタマをオタマ飼育槽に放した。結局、6個の卵から3匹が順調に育った。この飼育槽から何匹上陸できるか楽しみである。
 少し前まで、産卵のデータを取っていたが、最近はめんどくさいのでやめてしまった。またいずれ再開するよていでいる。とにかく現状を打破しなくてはならない。
 90cmに移したレウコとビコは元気にやっており、エサも良く食べて太っている。レウコの方は目に見えて調子が上がってきた。前のビバリウムで何が悪かったのか結局解らずじまいだったが、またいずれ戻さなくてはならないので少々心配だ。
 そして最近、プミリオの姿がまるで見えない……死んでしまったのだろうか???




frog's Room入り口に戻る 
飼育日誌vol.21へ戻る  飼育日誌vol.23へ




研究室入り口へ

研究室案内へ戻る

本・漫画・DVD・アニメ・家電・ゲーム | さまざまな報酬パターン | 共有エディタOverleaf
業界NO1のライブチャット | ライブチャット「BBchatTV」  無料お試し期間中で今だけお得に!
35000人以上の女性とライブチャット[BBchatTV] | 最新ニュース | Web検索 | ドメイン | 無料HPスペース