TOPICS【D.auratusの繁殖記録】




第一期中間報告

1999/10/18〜11/17


 前年のD.ventrimaculatusに続いて、今年はD.auratusの産卵が続いている。今回、去年のD.ventrimaculatusよりはましな状況確認ができそうなので、D.auratusの繁殖記録としてまとめることしにた。
 これからD.auratusの繁殖を試みようとしている人達の参考になれば幸いである。



10月18日(月)
 新しくセットしたビバリウムにD.auratusのペアを投入した。このペアは雄が瀬山さんのところから来た個体で、雌の方は多分Wild Skyで購入した個体であろうと思われる。両個体ともD.auratusのcostaricaである。
 このペアは前のビバリウムで産卵の経験があり、状況の改善によってさらに定期的な産卵が期待できると思い、他のデンドロバテス2種4匹と混育していたビバリウムから取り出したものである。
 鳴き声を聞いた事は無いが、前のビバリウムではペアによる産卵場の下見が行われているのが確認できた。



10月20日(水) 温度/min:22℃ max:26℃ 湿度/60〜70% 天気/くもりのち時々雨
 カエルの姿は見えない。



10月21日(木) 温度/min:24℃ max:29℃ 湿度/50〜60% 天気/くもりのち晴れ 経過日数/1


 朝、BHの様子を順に見て行くと、BH-02に卵隗を発見した。産卵数は9個(6+2+1)。6個は正常で、2個の方はBH内に入り込んでしまった枯れ葉の裏側に産みつけられており、内1個は白濁、1個は順調な様子。それぞれ離れた場所に産んである。残りの1個はBHに使用しているビニール製植木鉢の外側に産みつけられていた。この事から、「もしやBHの外の枯れ葉にも産んであるのでは?」と思い、捜索するが卵は見つからなかった。
 プラカップの蓋を皿のように使用しているので(以後「皿」と表記)それごと卵を取り出し、室温で育成する事にした。皿をとりだしたBH-02にはあらたな皿をセットした。何故ならば、矢毒ガエルは執拗なまでに同じ場所に産卵するからだ。
 とりだした皿にはカップを伏せるようにして被せ乾きを抑える。通気の事も考えて1/8開き程度にする。
 昼間、予想以上に天気が良くなり、気温の上昇に伴って室温も上昇したが、今後、影響がでないか心配である。温度が上がり過ぎたショックでアルビノとか生まれないもんだろうか?
 瀬山式卵濯ぎにはP.amphibiusの入っている水槽の水を使う。いわゆる「こなれた水」である。これと孵化したてのオタマを飼育する温度が、矢毒ブリーディングのキモだと私は確信している。



10月22日(金) 温度/min:23℃ max:28℃ 湿度/60〜70% 天気/くもりのち晴れ 経過日数/BH-01E:0 BH-02E:2
 朝に観察すると、卵割が進んでいた。9個の内8個は順調。白濁した1個は駄目なようだ。
 帰宅後、9個の内の3個が駄目になっていた。内訳は6個−1個、2個−2個、1個−1個で残り5個という事になる。観察すると発生がかなり進んでおり、頭と尾が生えていた。まだ生えたというには何とも微々たる変化ではあるが、ちゃんと成長するのかどうかを見極めるには重要な手がかりだ。
 同時にビバリウム内のBHを調べると、BH-01に新たな卵隗を発見した。1クラッチで12個産んである。このビバリウムには雌が1匹しかいないので、同じ雌の卵だと思われる(前述、BH-02の卵がレウコの卵でなければ)。
 少々、記録が煩雑になるかもしれないが、前回記したD.ventrimaculatusの記録からより発展した形の記録公開ということであれば、多数卵の記録を残しておくのも意味があるだろう。
 今後、最初に生まれた卵はBH-02Eと表記し、今日生まれた卵はBH-01Eとする。後々、おなじBHで産卵があった場合には、ex.BH-02E-02とするなどして表記状の分別を記号化する。
ちなみにオタマになった時点でそのグループをex.BH-02T-02とし、個体をBH-02T-02-Aなどとしていこうと思う。ただし、どこまで個体判別していけるかは謎であるが。



10月23日(土) 温度/min:22℃ max:30℃ 湿度/60〜70% 天気/くもりのち晴れ

■BH-01E/経過日数:1/remain:12
 今回のBH-01Eは産卵日が確定しているので、発生までの日数やその後の記録にはかなりの確信性がある。このため、なんとか無事に育って欲しいと思うが、このBH-01Eは前回産卵がきいているらしく、卵の大きさが小さい。その上12個というサイズも影響しているのであろう、12個中2個は特に小さいサイズである。

■BH-02E/経過日数:3/remain:5
 発生はさらに進み、頭部と尾部が伸びてきている。前回の卵(1999.8)も今になって思えばそうだったが、灰色がかった色をしている。この色はD.ventrimaculatusではもっと濃く黒に近いグレーだ。
 今日は日中天気が良かった為に室内の温度が上がり過ぎ、30度に達してしまった。卵たちに影響が出ないか心配である。
 室内の湿度は60〜70%のあいだで保たれているが、この程度の湿度では卵はすぐに乾いてしまう。今日は休みである為マメに給水できるが、月曜日からは何かしらの対策をこうじねばならないであろう。



10月24日(日) 温度/min:22℃ max:29℃ 湿度/60% 天気/晴れ


 今日は朝から天気が良く、室内温度の上昇が心配だったが、昼間は出かける用事があったため、エアコンによって冷房した。しかしあまり冷え過ぎるのも怖いので、設定を27℃にしたところ、室内の温度は29℃まで上昇してしまった。しかし、卵には思ったほど影響が無いようだ。となると、温度はそれほど問題じゃ無かったのだろうか?  温度以外で私が気になっているものは水と卵の向きだ。水は21日の記録につけたように今回の卵には熱帯魚水槽の水をそのままつかっている。これがイイ感じなのだと思う。そしてもうひとつ、卵の向きだ。これは蛇やヤモリ、亀もそうなのかは知らないが爬虫類で言われている事で、卵が生まれた時の向きを変えてはいけないのだと言う。となると、カエルはどうなのか?
 水中にたくさん卵を産む種類はどうなのか知らないし、まぁ、言うなれば私は何も知らないのだが、一応心のどこかにとめておく程度にはしておこうと思う。
 今回の卵達はBHの皿に産ませてそのまま皿ごとビバリウムの外に出しているので、卵の向きは一定だ。これが影響しているかどうかは今のところ不明であるが。
 現在は室温でそのまま保育している。通気と乾燥の兼ね合いが難しいところだが、皿の上に70%ほどカップを被せる事によって調節している。室内の湿度は60%前後に保たれているが、この状態で朝・夕・夜の給水(各5cc)が必要である。

■BH-01E/経過日数:2/remain:12


 卵は12個とも生き残っている。サイズの小さいものは心配だったが、どうやら順調なようだ。初日は卵がツートンカラーだったが、昨日あたりから不鮮明で濁った色に変わって行った。  最初、卵は上半分が濃い茶色で下半分はクリーム色をしている。これが1日たつと混ざってくるのだ。これにより卵が生きているのだと判断する事ができる。

■BH-02E/経過日数:4/remain:5


 数こそ減ってしまったものの、その後の経過は非常に良好だ。この時期の卵の核(?)の色と言うのがとても薄い灰色になる(D.auratus)のが今回ハッキリと解った。
 核から伸びた尾がさらに長くなり、反対側に突き出た頭部はディテールを深めて行っている。乾燥を防ぐために水滴をたらすと尾を激しく動かして反応する。私はここまで元気な卵を見た事が無い。



10月25日(月) 温度/min:24℃ max:26℃ 湿度/65% 天気/晴れ
 昨日の状態から推察して、たっぷり水をたらしておけば大丈夫だろうと思ったが、皿の上の水だけでは午前9時から、午後7時までの10時間はもたなかった。なぜだかBH-02Eは乾かず、BH-01Eの12個の内、半分の卵が乾いてしまった。JFNの情報で、乾いた卵でもある程度ならその後復活すると聞いていたので、諦めずに水をたらして様子を見ることにした。
 約3時間後、卵は水分を取り戻したが、一番小さい一個は確実にダメになってしまった様子である。その他にもちょっと不安な感じの卵はあるが、時間が経過しないことには判断がつかない。
 明日も暖かい一日となりそうで、冷房しなくてはならないため、湿度を保つためになんらかの対策をこうじなくてはならない。

■BH-01E/経過日数:3/remain:11
 上記したように乾燥させてしまい、いくつかの卵がダメになってしまった。今後、もう少し数が減ってしまうものと思われる。BH-02Eとの経過日数から換算して、2、3日後には頭部と尾部の発生が始まるため全ての卵が生きてるかどうか解るだろう。

■BH-02E/経過日数:5/remain:5


 卵の中の核は完全にオタマのカタチになってきた。スポイトで水をたらすと敏感に反応する。しかし、5つのうちの1つは反応が鈍く、ダメになってしまうかも知れない。  これら卵の中のオタマは非常に色が白い。前回のD.auratusの産卵時、オタマがこんな色だったかどうか記憶があやふやだが、これがD.leucomelasの卵かも?と考えるのは私の希望が混じり過ぎている妄想なのだろう。



10月26日(火) 温度/min:24℃ max:27℃ 湿度/65% 天気/晴れ
 今日も引き続き天気が良く、昼間は冷房を入れている。暖モノと冷モノを同じ部屋で飼育している私としては、夜間は暖房し昼間は冷房と言うこの時期が一番やりにくい。

■BH-01E/経過日数:4/remain:11
 昨日の乾燥のダメージで一個はダメになってしまった。残りのうちのいくつかも白濁している。今日からは湿度を保てるように大き目のタッパーに水を薄く張り、そこに皿を入れて蓋をすることにした。このタッパーはもともと蛇の水入れに使っていたもので、蓋の真ん中に大きな穴があけてある。これでなんとか「乾かず、蒸れ過ぎず」を保ってくれると良いのだが。

■BH-02E/経過日数:6/remain:5
 ダメになりそうだった一個を一か八か強制孵化させた。卵のゼラチン部分がハリを失い、腐ったようになっていたので駄目だと判断したが、水滴をたらすと中のオタマは反応したので、思い切って強制孵化させたのだ。これでうまく育ってくれれば儲けものである。
 次の記録からはBH-02Eは卵を指し、BH-02T-Aはこのオタマを指すものとする。ちなみに「T」はTadpole:オタマジャクシの頭文字であり、BH-02T-Aとは「ブリーディングハットNo.02のオタマジャクシのA個体」と解釈していただきたい。



10月27日(水) 温度/min:22℃ max:26℃ 湿度/75% 天気/雨
 今日は朝から雨が降っている。外気温は昨日と5℃も違う。しかしこの温度で日が出なければ飼育部屋は暖房しておけば良いので話は簡単だ。

■BH-01E/経過日数:5/remain:8
 乾燥のダメージが酷く、さらに3個がダメになってしまった。生き残った8個の中でも1個か2個はダメになりそうな気配である。
 昨日の夜から尾芽形成が始まり、今朝になるとさらにそれらしくなってきた。

■BH-02E&BH-02T-A/経過日数:7(+2)/remain:5
 こちらのクラッチは乾燥を免れたため、ダメージを受けずに済んだ。ただ、卵の中にいる4匹のうち2匹が、いつものようにお腹が膨らむと言った症状を呈している。これは今年前半のオタマのほとんどに現れた症状で、こうなるとうまく孵化する事は難しい。
 後に生まれたBH-01Eが経過日数5日目で尾芽形成が始まった事から考えると、経過日数2日目で尾芽形成が始まったと記録してあるこのBH-02Eは、産卵後発見するまでに2日経っていた計算になる。
 となると昨日は8日目であり、強制孵化を行っても大丈夫な日数が経っている事になる。今回の記録には(+2)と記してあるが、次回からは発見までの2日間をくわえた日数にする。
 昨日孵化させたBH-02T-Aもとりあえずは死んでいない。このままうまく育ってくれると良いのだが。



10月28日(木) 温度/min:22℃ max:29℃ 湿度/60% 天気/晴れ
 天候の変化による温度の差が激しすぎる。晴れると途端に室温が上がるのだが、それでも夜間は冷え込むため冷房し続けることはできない。そのために日中の温度が25℃を越えてしまい、卵はダメになってしまう。
 25日、26日の好天によりBH-01Eの卵はほとんどがダメになってしまった。温度だけでなく、乾燥に寄るダメージも重大であった。生き残っているのが、現在いくつなのか推し量るのは難しい。そこにはかすかな望みも混じることとなればなおさら。

■BH-01E/経過日数:6/remain:1(?)
 乾燥と高温によるダメージは深刻で、ほとんどの卵がダメになったと思われる。タッパーでも乾燥から免れることはできなかった。やはりビバリウムなみの環境に置き、定期的な加湿が必要なようだ。

■BH-02T(Aを含めた5匹)/経過日数:10/remain:5(3?)
 全てのオタマを強制孵化させた。本来は自然孵化に任せるべきなのだが、高温が続いたために卵のゼラチン部分が腐ってきてしまったのだ。
 さらに高温のため、2匹のオタマの腹が膨らんでしまった。これは梅雨から夏にかけての卵が全てそうであったように、孵化前後のオタマがダメになる症状である。
 一応、それらのオタマも強制孵化させたが、反応は無い。
 これらの状況から判断すると、卵をキープする温度は最低が20℃で、最高は25℃ではないかと思われる。とくに最高温度の25℃は厳密に守られるべきであり、26℃以上は完全に危険であると言えよう。となるとこの時季は、卵を飼育部屋の外に出してキープするのが最良か。



10月29日(金) 温度/min:21℃ max:27℃ 湿度/70% 天気/晴れ
 BH-01Eの状況は最悪だ。やはり温度の上昇はなにがなんでも防がなくてはならない。そこを乗り越えてみないことには、その後の困難を体験することができない。研究が前に進まないのだ。
 これならばまだ真夏に産んでくれた方がマシだ。しかし、この秋と春、そして夏になる前の梅雨の時期をどう温度管理するのか。
 難しいところである。

■BH-01E/経過日数:7/remain:0
 昨日の夜はなんとか1個生きていたが、今朝になると全て死んでいた。高温と乾燥がまずかった。この先にいくには、温湿度管理の問題をふまえた卵用ケースの発案と設置が必要だ。

■BH-02T/経過日数:11/remain:5
 最初に孵化させた個体は元気がない。残る4匹のうち2匹は腫れが酷く、1匹は軽い腫れ。もう1匹はまずまず順調。
 この調子だと、この先どうなるのか安心できない。



10月30日(土) 温度/min:22℃ max:28℃ 湿度/65% 天気/晴れ
 BH-01Eは全て死滅したので、記録は終わりにする。BH-02Tは引き続き記録して行こうと思う。

■BH-02T/経過日数:12/remain:5
 一応5匹とも生き残っている。最終的には3匹が腫れてしまった。
 色々悩んだが、今日は特に手を打つ時間もなく、そのままにしておいた。
 最初に孵化させたBH-02T-Aはそろそろ餌をとるころだろうと思うので、クロレラを購入した。



10月31日(日) 温度/min:24℃ max:29℃ 湿度/70% 天気/曇り時々雨
 今日、新たにD.auratusのビバリウム内で卵を発見した。
 今回はBH−03で産卵が行われており、産卵数は6個であった。今回の産卵により、ビバリウム内のBH全て(BH-XXを除く)で産卵が行われたことになる。
 卵内の核が既に上下2色の時期を過ぎ、それが混ざった状態になっているので、3日間は経っているものと思われる。
 これにより、このペアの産卵は10/19、10/22、10/28の3回となった。最初の産卵から3日後と、さらにそこから7日後、これぐらいの周期で産みつづけることが、はたしてあの小さな身体のカエルに可能なのだろうか?
 もしこのまま産みつづけるとするならば、どこかでペアを分けて休ませなければならないと思われる。

■BH-02T/経過日数:12/remain:5
 腫れている3匹を飼育部屋の外に出し、無加温飼育することにした。単純に廊下に出したのだが、温度は今の時季なら20℃を下回ることはないだろう。
 その中で特に腫れの酷い個体の飼育水に塩を溶かしてみた。もし浸透圧の関係で腫れているのなら、飼育水濃度をあげれば体外に水分が吸い出されるのではないか? と考えた訳である。しかし、結果は変化なしであった。
 室内の2匹はその後、膨れることもなく順調そうに見える。しかしあまり元気はない。この時期のオタマは、本来親に背負われているものなのだろうか?
 とするなら、もっと乾燥することもあるだろうし、親から何かを与えられているかも知れない。だが、それらを知らない私には何もできない。ただ、この弱々しいだけの瞬間を早く乗り越えてくれることを祈るばかりだ。

■BH-03E/経過日数:3/remain:6
 今日発見した卵であるが、おおよその見当から、経過日数は3日間とした。
 BH-03は横倒しに設置したBHであるが、問題なく産卵するようだ。D.ventrimaculatusでは同じ場所に繰り返し産卵するところが観察できたが、D.auratusではその傾向がない。
 条件を揃えている訳ではないので不確かではあるが、ここではそう記しておくことにする。
 卵は今までと違い、一塊ではなく、一列に産みつけてある。
 今回のクラッチはビバリウムの外に出さず、孵化直前までこのままほっておこうと思う。



11月1日(月) 温度/min:23℃ max:27℃ 湿度/70% 天気/雨のち曇り
 そろそろ気温が下がってきた。このままとりあえず落ち着いてくれると助かるのだが。
 昨日発見したBH-03Eは週末までそのままほっておくことにしたので、記録は週末からとなる。

■BH-02T/経過日数:13/remain:5
 今日からクロレラを与えることにした。しかし、5匹の中でも確実に育ちそうなのはBH-02T-Aだけだ。
 膨れている個体のなかにも元気なものがいるが、とても回復するようには見えない。部屋の外に出した3匹のうちでは1匹が膨れから回復したが、まるで精気がない。室内の2匹の内の1匹もやはり同様に精気がない。
 内訳を記しておく。室内:正常(BH-02T-A)1、精気無し1、室外:膨れ2、精気無し1、といった具合である。

■BH-03E/経過日数:4/remain:5
 発生がかなり進んでいる。しかし、俗世の仕事が忙しく、密な観察ができない。昨日は6個だと思ったが、どうやら数え間違えたようだ。数は5個に減少した。



11月5日(金) 温度/min:24℃ max:27℃ 湿度/60% 天気/晴れ
 D.auratusのビバリウムでは、引き続き産卵が続いている。11月2日、新たな卵をBH-02内に発見した。ここに一連の日付けデータを記しておく。

●記録1号:10/19 BH-02-01
●記録2号:10/22 BH-01-01
●記録3号:10/28 BH-03-01
●記録4号:11/02 BH-02-02

 19日は発見日もおおよそであり、なによりペアを記録をとっている今のビバリウムに移してすぐの産卵であったことから、カエルの中でかなり切羽詰まった状態だったのだろうと思われる。
 その後は約5日程度で産卵が行われている。その間、ほぼ毎日私がBHをあばいているにもかかわらず、カエル達は平気で産卵している。なのにカエルの姿はまるで見えない。神経が太いのか細いのか、謎である。

■BH-02T-01/経過日数:17/remain:1
 昨日の時点で、強制孵化させたBH-02T-A以外の個体が全て死滅した。室内のものも室外のものも全てだ。こうなると強制孵化の優位性を感じないでもないが、以後の発育の悪さを思うと、なかなか徹底した孵化管理をすることができない。
 BH-02T-01-Aは順調にクロレラを食べ、糞をし、体長も11mmを超えた。体色もかなり濃い色になり、こうなってくると膨れの心配も無くなるので、こちらとしては一段落と言ったところである。
 BH-02での新たな産卵を考慮して、今回から記号表記をBH-02T-01にすることにした。

■BH-02E-02/経過日数:3/remain:6
 また6個の産卵があった。11月2日の夜に発見したので、もしかすると昨日あたりには産んでいたのかも知れない。
 ビバリウム内でのBH-03Eの経過が良好なので、こちらも孵化寸前までほっておくことにした。

■BH-03E/経過日数:8/remain:5
 その後、何度か覗いたが、何と言う元気の良さだろうか。ビバリウム外での卵保育に疑問を抱いてしまう。やはり孵化直前まで出さない方がいいのだろうか?
 となるとペア以外の個体がいる場合はどうしたらいいのか?という問題も浮かんでくる。



11月7日(日) 温度/min:24℃ max:26℃ 湿度/60% 天気/晴れ
 気温が安定してきたので、エアコンによる温度の管理がしやすくなってきた。各BHから卵を取り出さなかったために、今日まで次の産卵は起こっていない。
 午前中に、BH-03から卵を取り出したので、近い内にまた産卵があるかも知れない。

■BH-02T-01/経過日数:19/remain:1
 BH-02T-Aは順調に育っている。このサイズまで行けば、ほぼ問題なくカエルになれるだろう。唯一怖いのはSLS、もしくはそれに似たような前脚の形成異常だけである。

■BH-02E-02/経過日数:5/remain:6
 卵の中で順調に発生が進んでいる。結果的には、ビバリウム内での成功率の高さを実証する形となった。

■BH-03T/経過日数:10/remain:5


 今日の午前10時、強制孵化を行った。5匹とも順調そうに見えたが、やはり1匹は膨らんでいる。
 孵化を済ませた後、詳しく観察すると、5匹中1匹が完全に膨れ、1匹は膨れそうであり、1匹はそのまま腐ってしまいそうな感じである。残り2匹がなんとか無事のような感じだ。



11月8日(月) 温度/min:23℃ max:27℃ 湿度/60% 天気/晴れのち雨
 失敗してしまった。BH-03のオタマをダメにしてしまった。これはオタマをカップに入れ保育する際の、カップの置き場所が良くないようなのだ。オタマの入ったカップはアングルの3段目、矢毒ビバリウムの上の段にあるのだが、矢毒ビバリウム用に使っている蛍光灯の熱が下から伝わってきてしまうのだ。
 そのため、室内温度よりもアングルの上の温度が高く、カップ内の水を早くいためてしまう。その上、今回はクロレラを早めに投入したのも悪影響があったように思う。

■BH-02T-01/経過日数:20/remain:1
 こちらのオタマは順調に育っている。現在オタマ飼育水槽にいるベントリが上陸し次第、オタマ飼育水槽に移そうと思っている。

■BH-02E-02/経過日数:6/remain:6
 卵の様子は見ていない。

■BH-03T/経過日数:11/remain:2
 かろうじて2匹だけ生き残っている。しかし、生き残った2匹は膨れているので、今後成長するかどうかは謎である。
 今回のこの失敗で、やはりオタマのうちはある程度の循環がある水の中で育てた方がいいのではないかと思うようになった。これについては少しアイデアをひねり出さなくてはならないだろう。



11月10日(水) 温度/min:22℃ max:28℃ 湿度/60% 天気/晴れのち雨
 今朝、ビバリウムを観察すると、ブロメリアの葉の上に産卵してあった。それもとても目立つ場所にである。なんとも破廉恥な行為であるが、どうにも我慢できなかったのだろうか?
 しかしBH-01とBH-03は空いているのに???
 こういった場合、なんと記号分けすればよいか悩むところである。ブリーディングハットでBHなのだから、なにか適当な英単語を持ってきてそれの頭文字からとりたいと思うが、なにぶん英語力が低いので、よい英語が思い浮かばない。
「適当な場所」と言うと「ランダムポイント」とか。まぁ、私の英語力ではこれが限界だ。ということで、BH以外の場所で産卵があった場合は、RPと表記することにする。

■BH-02T-01/経過日数:21/remain:1
 オタマをカップごとオタマ飼育水槽に浮かべることにした。
 オタマの体格は日ごとにしっかりしてきており、もう少しすれば飼育水槽にはなすことも可能だろう。

■BH-02E-02/経過日数:7/remain:5(?)
 BHをあばいて様子を見ると親ガエルが入っていて驚いた。卵の世話をしていたのだろうか。とりあえずざっと数をかぞえると5個しかなかった。

■BH-03T/経過日数:12/remain:1
 1匹はお腹から腐ってしまった。もう1匹も腹部の膨れが酷く、内部が白く凝り固まっているのが見える。もうすでに生きてはいないのかも知れない。

■RP-01E/経過日数:0/remain:4
 前回の産卵から7日目、また産卵があった。それも全然見える場所に。そういえば、今上陸している子ガエルたちもブロメリアの葉に産みつけられた卵から生まれた子達であった。
 このビバリウムには親ガエルしかいないので、このままにしておくことにする。



11月11日(木) 温度/min:24℃ max:27℃ 湿度/60% 天気/晴れ
 このままではこの記録はエンドレスになってしまいそうなので、一応、終わりを決めておくことにする。
 記録をつけ始めた最初の卵から孵ったオタマが順調であるので、このBH-02T-Aが変態し無事上陸したら記録をそこまでで終了しようと思う。

■BH-02T-01/経過日数:22/remain:1
 昨日とあまり変わらない様子。 ■BH-02E-02/経過日数:8/remain:5(?)
 観察していない。

■BH-03T/経過日数:13/remain:0
 案の定、死んでしまっていた。

■RP-01E/経過日数:1/remain:5
 卵の数を確認すると、ブロメリアの奥にもうひとつ卵を発見した。核の発生は進んでいるようである。



11月12日(金) 温度/min:24℃ max:26℃ 湿度/60% 天気/晴れ
 BH-02T-01をオタマ水槽に放した。今後の観察は困難になるだろう。

■BH-02T-01/経過日数:23/remain:1
■BH-02E-02/経過日数:9/remain:4
 少し乾燥気味だったので、霧吹きをしておいた。発生は進んでいる。

■RP-01E/経過日数:2/remain:4
 ひとつ死んでしまった。発生は進んでいる。



11月15日(月) 温度/min:22℃ max:27℃ 湿度/60% 天気/曇りのち雨
 ここ最近、産卵からオタマになるまでの期間で、成績が低調ぎみである。しかもオタマになってからもオタマ飼育槽に放てるほどのサイズになるまで育たない。
 BH-02E-02を土曜日に強制孵化させ、オタマをカップで保育したが、次の日までに半数が死んだので、残りの個体をオタマ飼育槽に放した。サイズがまだ小さいので心配であるが、一か八かやるしかないだろう。

■BH-02T-01/経過日数:26/remain:1
 観察していない。

■BH-02E-02/経過日数:12/remain:2
 強制孵化時には既に4匹のうち1匹が膨らんでいた。孵化後24時間で2匹が死んでしまったので、残りの2匹をオタマ飼育槽に放した。

■RP-01E/経過日数:5/remain:3
 卵の中で次第にオタマになって行く様子が観察できるが、やはりブロメリアの葉の上だと乾燥が進んでしまい、死んでしまう個体がでる。
 昨日は卵の産んであるブロメリアをビバリウムから取り出して卵を観察した。すると、植えてあったままでは見えない部分に卵(既に死亡)がいくつか隠れていた。



11月16日(火) 温度/min:22℃ max:24℃ 湿度/60% 天気/雨のち曇りのち晴れ
 昨晩、BHをチェックするとBH-01に8個の卵を発見した。前回、ブロメリアの葉の上に産卵があったのが、10日であるから、やはり5日後に産卵というわけである。
 いつまで産卵が続くのか、カエルの状態が確認できないため、ちょっと心配である。

■BH-02T-01/経過日数:27/remain:1
 観察していない。

■BH-02E-02/経過日数:13/remain:2
 観察していない。

■RP-01E/経過日数:6/remain:3
 諦めた。

■BH-01E-02/経過日数:1/remain:8


 人気のなかったBH-01で再び産卵が行われた。昨晩卵を発見したのだが、今朝になって見ると核の発生が進んでいるのが確認できた。左の写真円内の卵で下半分の色が薄くなっているのがお解り頂けるだろう。
 前の卵より少し元気なように見える。



11月17日(水) 温度/min:22℃ max:26℃ 湿度/60% 天気/晴れ
 ちょっと失敗してしまった。BH-02T-01をオタマ水槽に放してしまったために、綿密な観察記録がつけられなくなってしまった。今、オタマ水槽内のオタマの姿を探しているのだが、見つけられない。
 しかたがないので、今後生まれたオタマの飼育法をすこし考えてみようと思う。観察しやすく、しかもうまく育てられるような方法を。

■BH-02T-01/経過日数:28/remain:1(?)
 観察していない。

■BH-02E-02/経過日数:14/remain:2(?)
 観察していない。

■RP-01E/経過日数:7/remain:2
 2匹が育っている。

■BH-01E-02/経過日数:2/remain:8
 卵の発生は続いている。プリプリ感も継続しているので、うまく成長してくれる事を祈る。



◆10月18日から11月17日までの産卵経過をグラフにまとめましたので、ご覧ください。◆
D.auratus産卵のグラフ01

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