タランチュラの飼育日誌 vol.03 [1999年4月26日]
下からライトをあてて撮影したツノくん。
1999年4月26日(月)
ツノくんが死んでしまった。理由はイマイチ良く解らない。まぁ、言ってしまえば私の実力不足に違いないのだが、土に潜ったままの彼をきちんと観察できなかったのが一番の敗因だと思う。
元気に太っていて、アグレッシブでカッコ良かったツノくん。頂いたGeneさんにも申し訳ないことをしてしまった。
なんだか最近ホントに飼育生物が立て続けに死んでしまい、私の精神もヘコみ続けている。
みるかし姫さんブリード。
こんな私であるが、実はあらたなタランチュラを手に入れた。アンティルピンクトゥーというツリースパイダーの美種だ。
これはみるかし姫さんのところから購入したもので、購入の際鶏冠さんに世話になった上、みるかし姫さんには我がままを聞いてもらってしまった。ごめんなさい&どうも有難うございました。鶏冠さん、みるかし姫さん。
だんだん、なんだかカニのように見えてくるから恐ろしい。
●しまちゃん(Poecilotheria regalis)
毎度思うことだが、これがしまちゃんの本調子なのだろうか?
時々動き回り、時々餌を食い、時々穴に潜んで、時々餌に見向きもしない。なんとも気紛れなのである。そのたびに心配しているこちらの身にもなってもらいたい気もするが、こちらの勝手で飼育しているのでそれを強要する訳にも行かない。
今度の脱皮でかなり大型化したしまちゃん。そろそろ大型ケージの製作を考えている。それというのは何のことはない、普通に売っているカラーボックスを改造してケージにしようと言うものだ。
うまくできたら、このページで紹介しようと思う。
ツノくんの掘った巣穴。プラケの底まで届いている。
●ツノくん(Ceratogyrus cornuatus)
その後、一度脱走されたりして、かなりのやんちゃぶりを感じさせてくれていたツノくんであるが、2週間程餌を食わない日が続き、脱皮かと思って餌を入れないようにしてから1週間後、いてもたってもいられなくなって土を掘ってみたところ、死んでいたのである。
一度脱走されて、世話の時にその恐怖が先走ってしまい、細かく観察できなかったのが良くなかったと思う。床材に使ったジャングルミックスの一部にカビが生えていたので、直接の原因はカビかも知れないが、断定はできない。
掘り出したツノくんの死骸に外傷は見られなかった。
ただ、くたり……となっているだけで。
予想はしていたものの、その姿を見た時のショックは大きかった。はぁ、ストレートホーンド、あんなにカッコ良かったのに。悔しい……。
穴に潜む。
●うーさん(Pterinochilus sp.)
ウサンバラオレンジのうーさんは順調に脱皮をこなし、脱皮後の餌食いも良好である。
もうLコを食べられるようになった。
左上:抜け殻。右上:脱皮後すぐ。
左下:逃げ出されておお慌て。右下:すぐに捕まえて一安心。
脱皮が終った後、脱皮殻を取り出そうと思って巣穴を一度破壊したのだが、その後またきちんと巣を張り直していた。
いつでも入口付近に脚先を出しており、獲物が通ると瞬間的に捕らえて食べる。
このアグレッシブさと食いの良さ。全てが魅力的だ。
脱皮後の写真撮影中にプラケから脱走されてしまい、大変なことになった。なにせ物凄いスピードで走っていってしまうのだ。
たまたま置いてあったバケツに登ってくれたから、すかさずプラカップで捕まえようとしたのだが、一瞬で気付かれてしまい、また床の上を「トトトトト……」と逃げられてしまった。
きっちり狙って、脚などを挟まぬように上からプラカップを投げると、ばっちりうーさんの上にかぶさったのだが、勢いのあるうーさんはカップをかぶったまま「ココココココ……」と走っていってしまった。
美しい。
思わず笑いそうになるが、大事に至らぬうちに保護できて本当にほっとした。我が家では、逃げられて、熱帯魚水槽のアングルの隙間などに潜られたら、捕まえることなんてできないと思うからだ。
以後、餌をやるにもプラケの小窓をそっとあけてやるようにしている。
アンティルの幼体。……ち、小さい。
●アンティルピンクトゥー(Avicularia versicolor)
みるかし姫さんがブリーディングした個体の販売を開始され、そこから購入したアンティルピンクトゥーである。
何をおいても先ず、このブルーが美しい。
幼体の飼育は少々難しい面があると聞いてこわごわ飼育しているのだが、今のところ順調のように思う。
プラカップにヤシガラ土を3〜5mm程敷き、小さな枯れ葉をまいてある。この枯れ葉がなかなかいい感じで、ダイナミックな巣の張り方に一役買っていると思う。
現在は2日おきぐらいにMコを1匹ずつ食べている。お腹もぷりぷりになりつつあり、脱皮が楽しみだ。
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