タランチュラの飼育日誌 vol.05 [1999年5月23日〜6月7日]




うーさん、狭いね。

5月23日(日)
 今日は、衛生管理部長殿の御誕生日だ。去年もこんなことを書いた気がするが、それはさておき、今日は大変な一日だった。
 さしあたって問題なのは、研究室内にはびこり始めたダニである。ハエのビンから大量発生し、今年も我々を悩ませてくれたこのダニ、今ダメージを受けているのは矢毒ガエルの餌と蛇のケージだけであるが、酷いことにならぬうちにと用心して、タランチュラたちの移動を行った。


しまちゃん、セクシーショット。

 まず、しまちゃんであるが、新ケージの構想も固まらぬまま、長い時間が経ってしまい、このままでは次の脱皮が始まってしまうので、なによりもまず大きくすることが肝要だろうということで、大型のプラケに移した。


セクシーくびれ……。

 そして次に脱皮が終って落ち着いたうーさんをしまちゃんのおさがりであるプラケを洗ってリセットし、そこに移す。
 2匹とものびのびやってくれることを祈るばかりだ。毎回思うことだが、新しいケージに移すと不安な気持ちになる。環境の変化でころっと逝ってしまわないか心配なのだ。
 今回は、しまちゃんは無事に、うーさんには2回程ひやっとさせられながら、なんとか移動が済んだ。うーさんの食欲が戻るのはこれからだろうが、しまちゃんは食べなくなってきたのでそろそろ脱皮かと思われる。
 アンティルとMブロンドはコオロギを「コレでもかっ!!」ってほど食べ、お腹がプリプリになった。鶏冠さんの言う「アリンコみたいになった」を初めて実感できた。ウン、たしかにアリンコだ。
 アンティルはそろそろケージを替えなくてはならない。拒食を始めたようなので、そろそろ脱皮だろうから次の脱皮が済んだらSプラケに移そうと考えている。アンティルと同じようにお腹がアリンコになったMブロンドだが、こちらはまだ食べている。




逆光で、バンザーイ!!


脱皮が終わったので更に狭いケージ。

5月24日(月)
 一昨日から暖かかったので飼育部屋のエアコンをきり、それでもまだ温度が高いのでタランチュラたちを別の部屋に移した。しかし今日は朝から温度が低く、1日タラの事が心配だったが、家に帰ってみると温度計は26度をさしていたので一安心した。
 夜になって飼育部屋のエアコンを再度稼動させ、タラを飼育部屋に戻した。もうしばらくして気温が落ち着いてきたらどちらにしてもタラと蛇は飼育部屋から連れ出そうと思っている。
 それというのも、飼育部屋にはハエのビンから発生したダニがはびこり始めたからだ。去年も体験したことだったが、まったくもってこれにはメゲる。
 タラのケージと蛇のケージにダニが蔓延しないうちにケージごとの引っ越しをしようと思っている。




Mコを食うMブロンド。

5月26日(水)
 一昨日が寒かったので、今度は飼育部屋のエアコンを「暖房」にしていたら、25日の火曜日は30度をこえる初夏の陽気だった。もう、いい加減にして欲しい。
 これ以上気象衛星は造らなくてイイから気象制御衛星を早めに開発して欲しいものである。私の妄想上では簡単に製造できるのだが……気象制御装置。
 それがまだ完成していないために、私は毎日どきどきさせられる羽目に陥っている。暖房していた飼育部屋を今度は冷房に、という具合だ。
 もう食べないかと思ったMブロンドであるが、さらにMコを1匹食べてくれた。しかしあまり膨らんだようには見えなかった。
 アンティルはそろそろ脱皮だろうか。与えたコオロギを食べていない。




脱皮直前。アンティル・ピンクトゥー。

5月28日(金)
 アンティルは本格的に脱皮体勢のようだ。巣の中に入りジッとしている。
 ケージを新しくしたしまちゃん、うーさんの両名は、やっと新ケージに慣れたらしく姿を見せるようになってきた。


Lコを食う、うーさん。


うーさんの巣、カッチョイイ……。


巣とタランチュラのダイナッミクさ。これである。

 うーさんの方は昨日、巨大真っ黒Lコを与えたら瞬間的にかじり付いてきた。「これだよ、コレ!!」とか喜びながら、久しぶりのアグレッシヴさを満喫させてもらった。やはりある程度の大きさになってきたタランチュラの攻撃的な様は見ていてドキドキする。
 いくらアンティルやMブロンドがMコに勢い良く飛びついてきたとしても、まだまだ小さくてそれほど「おぉっ!!」という驚きはない。しまちゃんにいたっては最近はピンセットから直接は食べず、コオロギを与えた瞬間に飛びついてくると言うこともない。これはちょっと寂しいものだ。以前はアグレッシヴだったのに。
 うーさんは大きさもそこそこ(といってもまだ小さいが)で、アグレッシヴさにかけては我が研究室でNo.1だ。
 そんな彼の動き、コオロギの死んでゆくさま、食われてゆくさまを見ながら私はタランチュラの魅力について色々と考えた。
 私はまだタランチュラ初心者なので、彼等が「怖い」。だから「怖い」がゆえに、彼等の動きや攻撃的な部分に惹かれるのだ。惹かれると言うのは、ドキドキさせられる、心を揺さぶられると言うことである。
 タランチュラがこちらの差し出したコオロギに「ガツっ!!」っと飛び掛かってくる、コオロギは必死にもがくが、やがてタランチュラの牙の前に倒れる。
 その瞬間、瞬間に心が揺れ、ドキドキし、それを心地よいと感じるから楽しいのだ。
 これはなにもタランチュラの給餌に限ったことではないだろうが、私はタランチュラの給餌にこんな風な喜びをもって臨んでいるのであった。
 我が研究室のサソリも同様の愉しみを与えてはくれるのだが、やつの場合は怖すぎる。



6月7日(月)
 昨日、アンティルとしまちゃんが脱皮した。
 アンティルの方はそろそろかな? という感じだったが、しまちゃんの方はまだまだだと思っていたので驚いた。
 しかし、もっと驚いたのはアンティルのデカさだ。これはもう本当に「倍」といえるほどデカくなった。見つけた時、一瞬、脱皮に失敗したんだと勘違いする程、アンティルの脚は複雑に絡み合っているように見え、それで私は愕然とした訳であるが、事実はそうではなかった。
 デカくなったのだ。予想以上に。抜け殻が多少しぼんだとはいえ、その対比はまさに「倍」に近かった。まだ腹が膨らんでいないので、アンバランスに脚が太く見えるが、この脚の太さに匹敵する大きさに腹が膨らんだとしたら、これはかなり「パワーフィーディング成功」ということじゃないだろうか? 今回は(喜)。
 今回の脱皮前、さんざん「大きなケージに移そうか……」それとも「もうすぐ脱皮だからそっとしとこうか……」で悩んだのであるが、そうこうしているうちに拒食が始まってしまい、そのまま勢いで脱皮されてしまったので、上手く行ってくれて本当に安心した。
 しまちゃんについても、「なんだかまたイジけ始めたなぁ……」と思っていたらあっさり脱がれてしまったので、これも一安心だ。まだ隠れてばかりで姿が良く見えないが、でてきたら相当の大きさになっていることだろう。……御対面の日が楽しみだ。
 拒食かと思われたMブロンドはまた食べ始めたので、脱皮はすこし先のようである。
 うーさんは前回書いた通りのアグレッシヴさでもってコオロギを追いかけている。ちょっと怖い。



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