タランチュラの飼育日誌 vol.08 [1999年8月18日〜10月6日]
お腹の模様がハッキリしてきた。
8月18日(水)
昨日、ルークが脱皮をした。鶏冠さんのタランチュラHP用の撮影後すぐの事だったので、驚きとともに心配だったが、小さかったために大丈夫だったようだ。
リサの動きも撮影中からかなりスローだったので、もうすぐ脱皮かも知れない。
保湿用にいれたヤシパネルの下に隠れているリサ。
8月25日(水)
バカを言っちゃいけない。このあいだ脱いだばかりのリサがそんなに脱ぐはずがない。なんであんなにスローモーだったのかは解らずじまいだが、今現在は元気だ。
しまちゃんも最近はちょっと元気になってきており、朝晩は動き回っている。
良く解らないのがうーさんで、ここ何日か巣の出口あたりで巣の外をうかがっているのだが、その腹は満腹状態のように見え、脱皮したのかどうか疑問である。……どうなってんの?
巣の入り口付近にいたルーク。
9月27日(月)
気を抜いている隙に一ヵ月過ぎてしまった。
しかしあまり変わった事は起きていない。
かなり前になるが、ルークの食い気が最高潮だった時にピンクマウスを食ってくれた。それだけで腹がパンパンになり、もうその後は食べなくなってしまった。
一昨日にはしまちゃんが4週令マウスを食べた。これは驚きだった。
その日、蛇達の食いが悪く、マウスが余ってしまったので、そのうちの4週令マウスを誰にやろうかと思っていると、その日に限ってしまちゃんが調子良さそうにプラケの壁面に張り付いていたので、ちょっと試しにやってみようと思い、やってみたのだ。
最初マウスを近付けると威嚇体勢をとっていたしまちゃんだったが、何度か近付ける内にちょっと興味を持ち始めた。しかしそれでもやはり食いついてくるまでには至らなかった。「ちょっとこれ、デカいよぅ……」ってな迷惑顔をされてしまったのだ。
そこで私も「食う訳ないか」と思い、しまちゃんからマウスを引き離そうとした瞬間、そのマウスの動きに誘われて、しまちゃんが「ガッ」と飛びついてきたのであった。
私もびっくりしたが、本人も驚いたようだっった。
まさにリアクションバイトである。
バスフィッシングで憶えたこの動物の行動パターンを、カエルも持っているのは経験済みだったがタランチュラまでそういう習性があるとは知らなかった。本当にリアクションバイトだったのか怪しいところがないでもないが、まぁ、そう思っておくのも面白いだろう。
とにかくしまちゃんは4週令マウスをくわえ、その重さをぶら下げたままプラケの壁面に踏ん張っていた。かなりの力である。
そして急いで糸を巻き始め、マウスをこの場に固定しようとしているようだった。
私はそこまでで観察をやめてしまったが、翌日、しまちゃんが巣にしている場所とは対角のコーナー部分にマウスだったものが「ペトリ……」と張り付けられてあった。
しまちゃんのお腹はぷっくり膨らんでいる。
私も残すだろうと予想していたが、しかし、私の予想以上に食べてあったのでまた驚かされた。
しまちゃんは4週令マウスを約1/4残してあとは食べつくしていた。次はいつ食ってくれるか解らないが、今回の給餌はかなり楽しめた。
◆
うーさんはアレから姿を見せない。 脱皮もしていない。何が起こったんだ?!
10月6日(水)
うーさんが少し前に脱皮した。しかしその後姿を見せない。餌も欲しがらない。多分まだ身体を動かして餌を捕ろうという状態ではないのであろう。
うーさんに続いて一昨々日ルークが脱皮し、さらに昨日、リサが脱皮した。
ルークは毛色がほぼ成体色に変わり、頭部はブルーグリーンに、腹部は赤銅色になった。これをタランチュラで一番美しいと評価する人もいるらしいが、私としては幼体色のほうがずっと綺麗だと思う。
脱皮直前のリサ。
リサは脱皮したてで、なんだかお腹の毛が赤茶になっていた。それに随分大きくなったようにも思う。とにかく無事に脱いでくれて良かった。
先日(10/2)に瀬山さんと河内さん、そして関根さんが我が家にいらっしゃり、関根さんはとうとうタランチュラを飼育している事が奥さんにばれてしまったと言っていた。それで許しを得た訳ではないらしいのだが、関根さんはインディアンを飼いたがっていた。
我が家でしまちゃんを見て「やっぱりこれがイイんだよなぁ。」とインディアン熱を高めている関根さんを見て、どこかでインディアンの幼体を見つけたら報告しようと私は考えた。
◆
しまちゃんのケージ、うーさんのケージ、そしてルークのケージを本格的に寒くなる前に新しくしようと思っている。計画していた「自作しまちゃんケージ」は計画だけで実施にはいたらなかった。資金的・時間的に今は無理だ。
しまちゃんにもう一つ大きなプラケを買い、あとは順繰に入れ替えていこうと思っている。新しいところへしまちゃんが入り、しまちゃんが出たプラケにうーさんが入り、うーさんが出たプラケにルークが入ると言うように。
しかしそれもすぐに実行できるかは怪しいところである。こうなってくるとまさに、この日誌は「未来日誌」になってしまっている……トホホだ。
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