2月4日(金)
ここのところ、立て続けに脱皮した3匹、インディアンオーナメンタルのしまちゃんとアンティルツリーのルーク、そしてメキシカンブロンドのリサであるが、やっと落着きを取り戻し、餌も順調に食ってくれるようになった。
しまちゃんについては、脱皮後けっこうすぐにマウスを食ってくれたので、腹がそれだけである程度膨れたが、ルークとリサはまだ脱皮後間も無いため、ここ1週間ほど食べなかったのだ。
一昨日、ルークは何匹かのコオロギを食べてくれたが、リサの方はまるで食欲が無かった。私が脱皮中にガタガタさせてしまった影響か? と少し思ったが、それほど関係無かった様子で、昨日無事に餌を食ってくれたのである。
昨日は蛇の給餌とタイミングがあったので、タランチュラ達にもマウスを試してみることにした。食べてくれなければ、ツノガエルかレオパにあげればいいので、しまちゃんとルークとリサの分で、3匹余計にマウスを溶かした。
蛇にマウスを与えつつ、タラにも給餌。まずしまちゃんのところにファジーを持っていくと、「ガつっ!!」とピンセットに攻撃を加えた後、様子を探るような仕草を見せたので、「やられましたぁ〜……」って感じにマウスを放すと、そのまま食べ始めてくれた。
左上から横へ並んだ順で、巣の中を撮影。
最後には怒って出てきてしまいました。
つぎにルークのケージを開け、マウスを差し出すと、こちらも問題無く食ってくれた。案外すんなりと食べてくれたので「アレ? 食べたよ」という感じだった。
最後に、全然コオロギを食べないリサのケージにマウスを入れた。最初、口元に持っていってやると嫌そうに逃げたので「ま、食べないか。食べないよな」と諦めかけていたのだが、驚いたことに、目を放した隙にマウスに食らい付いていたのだった。
こちらは他と比べて断然大人しいリサ。思わずハンドリングなんてしてみた。
今朝になってみると、みんなまだマウスを抱えて食べ続けていたが、しまちゃんはほぼ食べ終りつつあった。ルークのマウスは肉ダンゴ状態にされていて、リサのマウスはまだ原形を保っていた。しかしルークもリサも食べるのを途中でやめずに食い尽くしてくれそうな気配である。
こんなふうに、ラクに食ってくれるとこちらも楽しい。それにしまちゃんの大きくなり方も楽しみだ。最近はずっと暗がりにいるのでその全身を拝むことができず、大きさを実感できないのだが、近い内に写真撮影の為に突き出そうと思っているので、それが非常に楽しみである。
調子が出てきたルーク。
2月14日(月)
ルークに与えたマウスであるが、その後、肉ダンゴになっていたのは食い残りのカケラで本体は別の場所にほっぽってあるのが発見された。もう、物凄い異臭である。
ピンセットで腐ったマウスを持ち上げようとすると、ずるずる皮が剥けて持ち上がらない。気分は「検屍官」である。しょうがないので買ったばかりの竹製ピンセットで摘まみ上げることにした。おろしたてで最初の仕事がコレではこのピンセットも少々可哀相ではある。
ルークのケージをあけたので、ついでに撮影を行った。赤い毛がふさふさしていて本当に逞しい。
続いてリサを撮影。取り出しても全然動かないリサ。元気が無いのか、これが本調子なのか??? しかし、後日コオロギをあげると今までに無い勢いで飛び掛かってきた。お腹が減っていたのか?
ゴクウ、脱皮直前。
そしてついに、ブラジリアンレッドのジルジルとメキシカンレッドニーのイブ、グリーンボトルブルーのゴクウが脱皮をした。
忘れがちだが、もちろんインディアンオーナメンタルのグリフもきちんと脱いで育っている。
◆
無事、脱ぎ終わって餌を食べるイブ。
まず最初にイブだが、こいつは脱ぐ直前まで食っていた。昨日あたり、食っていたのになんで脱いでンの?って感じである。
この大きさで、脚の色が既にしましまガラになってきた。お尻のパッチもよりはっきりとしてきた。まだまだ透明感が際立つ幼体色だが、これがどんな風に変化していくのか非常に楽しみだ。
一度死に掛けたジルジル。無事に育って欲しい。
つぎにジルジル。脱皮前の夜、お腹がパンパンに張っていて、てかるぐらいだったのでもう脱ぐだろうと思っていた。本当はその夜に観察を続け、脱皮の様子を撮影しようと思っていたのだが、ついいつもより早く寝てしまって観察できなかった。残念だ。
朝になったらきっちり脱いでいてくれて一安心。けっこう食べさせたので大きくなった。
そして最後に、ゴクウだ。こいつは1週間前ぐらいからエサを食べなくなり、ここ2、3日では完全に体色がすすけて、ホント今にも脱皮しそうな気配だった。
それで私も頻繁にケージを覗いていたのだが、運良く脱皮の途中を発見することができた。本当は、ケージの蓋をあけるのはキツイかな? と思ったのだが、私の好奇心が衝動を抑えることができなかったのである。
これでリサに続き、2種目の脱皮シーン目撃だが。今回もやはり最初は「死んでる?!」のかと思って驚いてしまった。しかしすぐに脚が動いているのを確認し、脱皮だと分かった。
それでさっそく撮影を開始した訳だが、リサの時より接写ができたので、より精密な写真が撮れたかと思う。前回は気がつかなかったが、お尻部分が横から裂けるとは思ってもみなかった。
撮影開始時、すでに頭胸部は露出していた。
脚を脈動させ、殻を脱いでいく。見てるとホントに辛そうだ。
脚がかなり脱げてきた。一緒にお尻も脱皮。
ほぼ脚が抜けきった。
巣が邪魔で、殻が完全に脱げそうも無かったので
殻をピンセットで取り去いた。
脱ぎ終わったら、仰向けのまま脚を動かす。
脱ぎ終わったゴクウはしばらく仰向けになり、脚を「くにくに」と動かしていたが、やがてジッとして動かなくなった。動けるようになるまで、そっとしておく。
結構長い間やっている。
体色はこのあいだ死着だった少し大き目のグリーンボトルと同じ色に変化した。今回の脱皮が無事に済み、エサを沢山食べるとあのサイズになるのだろうと推測。
また、脱ぎたての脱皮殻が採取できたので、腹部の皮をめくってポケットの有無を確認した。すると、ポケットが無い。前回の記録で、リサにポケットが無いことからリサを雄だと決定付けたら、「それだけで決定するのは焦慮」とみるかし姫さんから言われた。言われたのが鶏冠さんの掲示板だったので、掲示板で「ポケットが無くても雄と決まった訳では無いのですか? 雌は生まれた時からポケットを持っている訳じゃ無いのですか?」と質問をしたのだが、解答をいただけなかった。
そしてこれらが脱皮殻の写真だ。
今回、ゴクウの脱皮殻にもポケットが無いので、私は「こいつも雄?」と思ったのだが、あの質問への解答をいただけるまで、雌雄を決定付けるのはやめようと思う。
◆
次の日になると、ゴクウは動けるようになっていた。脚が長く、お腹が小さい。エサを与えるのはまだちょっと先になるだろうが、とりあえず無事なようで安心した。トロピックファウナにも新たなグリーンボトルが届いたと言うことであるし、これで雌雄が揃えば申し分ない……などと、私は相変わらず妄想すること頻りである。
研究室入り口へ |
研究室案内へ戻る |