ヘビの飼育日誌 vol.11 [1999年9月6日〜9月8日]



9月6日(月)
 前回給餌から1週間、ピーチとたま子はまた食べなくなってしまった。
 たま子の方はどうやら脱皮らしく、目玉が白くなっていたのでまだいいかと思うが、ピーチの方はなぜ食べないのか解らない。
 最初、関根さんから頂いた活ピンクハムスターを与えようとしたら、怖がって食べる様子がなく、そのあと活Sピンクマウスを与えたが、これもやはり駄目だった。また次の日に冷凍Sピンクとヤモリの刻みを与えたのだが、やはり食べなかった。
 私のアプローチが良くないのかも知れないと、悩む事しきりだが、解決策がない。
 これから2、3日くりかえして冷凍Sピンクを置き餌してみようと思うが、それでも食べなかった場合には、強制給餌しなければならないだろう。


 先週の金曜日(9/3)の夜に、私は衛生管理部長を伴って大津さんのファームへ伺った。当初、大津さんのファームで大津さんがブリードしたカリキンのベビーを見せてもらうという事になっていたのだが、関根さんとも予定が合い、大津さんと3人で関根さんのお宅に伺い、夜を徹して盛り上がる事となった。
 まぁ、大概の人間は関根さんのお宅では度胆を抜かれる事になるのだが、2回目の私もまたかなり楽しませていただいた。
 それになにより、関根さんちで見るボアコンが私のボアコン熱の抑止力になっているのだ。関根さんのボアコンを見て「うん、これは手におえない」と肝に命じなくては、私はすぐにでもボアコンを飼ってしまいそうになるのだから、誰も知らぬ事とはいえ、危ない橋を人知れず渡っているのは確かなのである。
 そして今回は我が家の蛇を持ち込んで、関根さんに雌雄鑑定をしてもらった。調べてもらったのはカプチーとにこたんで、カプチーはオス、にこたんはメス(!)であった。
 にこたんがメスだったのはショックだが、カプチーがオスでなんとか救われた。これでやっと来年のブリーディング計画が立てられる。
 今回は深夜まで私と部長、そして関根さんご夫婦と大津さんの5人で、そりゃまぁ色んなネタで盛り上がった。参加者である私自身、何をそんなに話したのか憶えていないのだが、時間はあっという間に6時間も経ってしまい、時計は深夜3時を指していた。
 いい加減おひらきにしようということになり、関根さんのお宅を後にした私たちは、そこから今度は大津さんのファームへ戻って、カリキンベビーを見せてもらう事にした。かなり疲れている様子の大津さんにはご迷惑をかけてしまった。
 しかし迷惑を顧みず、全部の個体を見せてもらう辺りが私の逞しさとでも言おうか……。
 大津さんがブリードしたカリキン達はほとんどがアルビノストライプであった。オスがバンドでメスがストライプという事だったが、やはりメスの血が濃いようだ。
 これは我が家のブリードでも予想をたてるのに、非常に役立つ情報だった。私は単純にストライプとバンドをかければクレイジーが産まれるものと思っていたが、そうでもないようだ。
 このあたり、なかなか手強そうな気配である。



●にこたん(L.g.californiae)
 にこたんは鑑定の結果メスである事が解った。私のポンピングでの識別は全然ハズレだったと言う訳だ。
 しかしメスと解って落胆しているばかりではない。にこたんがメスなら、将来的にはブイヨンとブリーディングし、パーフェクトストライプの作出を企める。
 この2匹の子供であれば、F1はヘテロになり、F2はアルビノがつくり出せる。そうしてF2がとれる頃には次の年のヘテロとかけて、アルビノの血が濃くなり過ぎるのを防ぐのだ。この辺りは、我が家のカリキンラインナップの充実ぶりを発揮できるところだろう。
 そのにこたん、関根さん曰く少々痩せ気味のようだ。これから頑張って栄養を効率良くとらせ、良いメスに育てなくては。



●カプチー(L.g.californiae)
 カプチーがオスだったのは、私にとってかなり嬉しい事だった。
 カプチーはサイズもかなり大きいし、9月、10月、11月と順調に育てれば充分来年に間に合うだろうと思う。そうするとブリーディング計画の幅は広がり、ビジョンも明確になっていく。
 来年、我が家で誕生するであろうベビー達のことで、現在私の頭はいっぱいだ。



●たま子(L.g.californiae)
 たま子が食べない。
 心配ではあるが、脱皮のために食べないのだろうと思う。
 脱皮してくれれば、また真っ白な身体を私たちに見せてくれるだろう。その日が楽しみだ。



●ピーチ(L.mexicana)
 たま子に比べて身体の小さいピーチの拒食はそのまま恐怖だ。
 今はまだ動きがキビキビしているのでそれほど餓死の恐れはないように思うが、あっというまに食べるだけの体力さえ失ってしまいそうで怖い。
 最終兵器であるかのように言われているヤモリにもほとんど興味を示さない。なぜだ……???



●ジゴロ(L.g.nigritus)
 頭に怪我を負ったジゴロだったが、その後の脱皮で順調に治りつつある。
 かなりのサイズになってきて、黒い肌の美しさにはいっそう磨きがかかってきた。腹にいくつかの白い星がある以外は真っ黒になってきており、飼育当初、真っ黒にはならないと言われたジゴロだったが、予想に反してその黒さは全身を覆いつつある。
 しかし、真っ黒になってくれればそれに越した事はないが、いまのままでもジゴロはジゴロだ。



●お嬢(L.c.calligaster)
 アルビノプレキンのお嬢だが、このデブりかたは何だ?!
 すっげぇ、デブだ。デブ過ぎる。
 最近は、お嬢なんて誰も呼ばず、「あのデブは……」「このデブは……」と話している。
 すこしダイエットさせるか……。





◆我が家のナミヘビ全種紹介◆
ここで我が研究室にいるナミヘビの全種紹介をしておこうかと思う。


◆カリフォルニアキング(L.g.californiae)
●しろてん(デザートバンデッド)♀

●にこたん(デザートストライプ)♀

●ポチ子(デザートバンデッド)♀

●たま子(90%デザートフェイズ)♀

●ブイヨン(アルビノデザートストライプ)♂

●カプチー(クレイジー)♂



◆ヌエボレオンキング(L.mexicana)
●ポンチョ(サイエリ)♂

●ピーチ(サイエリピーチ)♀

●マリオ(ミルクピーチ)♂



◆メキシカンブラックキング(L.g.nigritus)
●ジゴロ♂


◆プレーリーキング(L.c.calligaster)
●お嬢(アルビノ)♀


◆チワワマウンテンキング(L.p.knoblochi)
●ノブ、ロッチー(ペア)


◆セイブシシバナ(H.nasicus.nasicus)
●カバヴー



そしてさらに、気が早いのは自覚しているが、来年の暫定対戦カードを公表しよう。

●しろてん(デザートバンデッド)♀×カプチー(クレイジー)♂
●ポチ子(デザートバンデッド)♀×カプチー(クレイジー)♂
●お嬢(アルビノ)♀×ポンチョ(サイエリ)♂

 ポチ子は間に合えばであるが、カプチーに頑張ってもらって、なんとか2匹と交尾してもらう予定だ。
 これにより、パターンとしてはバンドとクレイジーが産まれると思う。バンドは多分、50/50以上の個体も産まれるだろう(期待)。
 お嬢とポンチョは上手くいけば上手くいくだろうと言う、なんともはしたない考えの元にハイブリッドをつくってみようと思っている。
 私のイメージとして、ポンチョの遺伝子はキメラなのである。



9月8日(水)
 活ピンク、冷凍ピンク、ヤモリ臭い付きピンク、冷凍ヤモリの切り身、冷凍ピンクとヤモリの盛り合わせ、Sピンク1日置きっぱなし、冷凍ピンク縦割り置き、どれも全て食べない。こまったお姫様だ。
 今朝はついに強制給餌を試みたが、どうやっても口を開いてくれなかった。
 明日は1日休ませて、金曜日に冷凍をもう一度与えて、それで食わなければ土曜日に活ピンク、それでも食わなければ、いよいよ考えなくてはならない。
 ハチクラに入荷してから数えて2週間が経つ、ということは脱皮も考えられる。事実、たま子は脱皮の体勢に入ったが、しかし兄弟であろうマリオの方は、脱ぐ気配はなく食い気はある。
 ……謎は尽きない。しかし、ケツは迫っている。



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