飼育日誌 vol.02 [1998年9月5日〜10月11日]




お腹いっぱいです。……多分。

9月5日(金)
 う〜ん、良く分からない……。これでいいのだろうか???
 試験管の中はしまちゃんの張った巣によって、一面白く靄がかかったようになっている。
 昨晩、頭を潰して入れたSコが、朝になると復活していた。しかし、夜になってみるとまた動かなくなっていた。入れた当初は巣にくっつけてあったのだが、復活して動いてしまい最終的に地上で死んでいるのため、しまちゃんは食べないかも知れない。あとで取り出しておくことにしよう。
 飼育者は疑問を抱きながらも、しまちゃん自身は順調にコオロギを食い、ぷりぷりに太ってきているので状態は悪くないのかも知れない。
 次の脱皮が楽しみである。今度はどれぐらい大きくなるのか……。
 熱帯魚などは大きくなったとしても、それはあとから、「そういえばこいつ、大きくなったなぁ」と、思うものであり、リアルタイムな驚きと言うのは、一部の種類を除いてあまりない。しかし、その点においてタランチュラは大いに飼育者を喜ばせてくれる。単純に言って、脱皮前と脱皮後では倍程大きさが違うように感じられるからである。
 とはいえ、いつまでもそれを楽しいと思えるよう、特にインディアンオーナメンタルを飼ってしまった私などは、飼育者自身もタランチュラに負けないぐらい急いで成長しなくてはならないのであるが。

9月9日(水)
 今日、Sコを与えてみたが、巣から落ちてしまい結局食べなかった。ストックのコオロギがもう無いので、明日にでもサラマンダーかオビのケージからMコをとってきて与えてみようと思う。

9月11日(金)
 昨日、Mコを与えたが食べていない。でかすぎたのだろうか? 明日、ハチクラでSコを買ってきて与えてみよう。

9月13日(日)
 昨日は結局ハチクラへ行かず、今日いってきた。友人の鶏冠さんと待ち合わせ、お互いに餌を購入した後、少々飲んだ。時間的にそれほど長い間飲んでいた分けでは無いのだが、帰りになると買った餌金が酸欠で半分程死んでいた。鶏冠さんのところでは、カミツキが食べてくれるそうだが、うちではジーベンもアロワナもいやがって食べてくれず、結局死んだ餌金は、そのまま廃棄することになってしまった。
 しまちゃんにはSコを与えた。しかし、すぐには食べない。




脱皮直後の為、その体色は輝かんばかりである。


脚とお腹の模様がハッキリして、らしくなってきたしまちゃん。

9月14日(月)
 今日、しまちゃんが脱皮していた。
「で、デカい!!」もう、別人かと思う程デカい!!
 昨日、「うちのインディアンオーナメンタルが脱皮しない……なんでだろう?」と鶏冠さんと話していたばっかりで少々驚いた。
 餌は1日おきぐらいに与え続けていて、その度に「食べない……」なんて思って気を揉んでいたのだが、まさか脱皮前の拒食だったとは。話には聞いていたが、実際に味わってみると新鮮なものである。
 そういや、9月6日から食って無い……。う〜ん、まだまだ観察が足りないねぇ。
 ともかく、2度目の脱皮も無事に済んで良かった。
 この毛深さが、もうサイコーである。



9月15日(火・祝)
 今日、しまちゃんのケージが置いてあるアングルの一番下で管理していたヤドクガエルの餌用のハエケースで、ダニが大量発生した。
 同じアングルに置いてある蛇ケージともどもしまちゃんのケージをチェックしたが、大量に侵入している様子はない。一応、しまちゃんが入っている試験管の外側と、試験管を入れてあるプラケを洗ったが、今週末にはNEWケージに引っ越す予定なので、なんとかそれまでもってもらいたい。
 しばらくは観察に気の抜けない状態になってしまった。




シンプルイズベスト……(言い訳)


うぅ、かわいい、口に入れたい……。

10月8日(木)
 NEWケージを手作りするつもりであったが、ダニ発生のために移動を急がなくてはならないのと、作るのが面倒臭いのもあって、普通のプラケを使用することにした。
 セットの内容としては、ごく普通で、オアシスをバーミキュライトとジャングルミックス(土)を1:1で混ぜたものに埋めて保湿を図った。それとコルクシェルターを小さく切ったものを立てて入れ、ペットボトルのキャップを水入れにして設置した。
 移動は結局ダニが恐かったので、9月16日に行った。脱皮後すぐの移動であったため、少々不安だったが無事に済んで良かった。
 あれから早くも3週間が経ったわけであるが、そろそろ脱皮が近いらしく、5、6日前から餌を食べない。動きも少なく、「そっとしといて……」って感じである。




写真は2、3日前のものです。脱皮前の為か大人しかったです。

10月9日(金)
 たぶん今日、しまちゃんは脱皮の体勢に入ったと思う。
 シェルターの影にハンモック状の網を張ってその中に入り、体の力を抜いている。本来なら、観察を続けて脱皮の様子などを撮影できたらいいのだが、なにせ兆候が見えたのが朝のことであり、俗世の会社に勤めている私としては、すくなからずしまちゃんのためにも働かなくてはならないのだった。
 見た感じでは、今夜帰宅したころには脱ぎ終わっていることと思うが、それはそれで楽しみでもあり、ニヤニヤしながら会社でこのTEXTを書いているところなのである。感覚的には、ちょうど「学研の科学がそろそろ届くころかな……」といった期待によく似た懐かしい感じだ。
 しかし、2日前に入れたコオロギが取り出せなかったので、ダニがよってこないか心配である。




脱皮が済んでコオロギを食らふ……。「モグモグ」


脱皮殻、左より順に1回目、2回目、3回目。

10月10日(土・祝)
 昨夜、期待通りしまちゃんが脱皮していた。その抜け殻の小ささ、そして対照的なNEWしまちゃんのデカさ!!
 昨日、そっとしておこうと思い、ほっておいたコオロギを食べているようだったが、夜になると食いかけでやめていた。食欲がでてきたのかな?と思ってMコを潰して与えておくが、深夜になっても食べている様子はない。本格的に動き始めるのは明日以降だろうか。




ケージ内に巣を張り、そこに潜むしまちゃん。


「したーーーっん!!」……引っ張り出してみました。

10月11日(日)
 今日は一日、鶏冠さん、Geneさん、鼈の化石さん、熊さんらと合同でやるオンライン同人誌の企画である、オンライン動物園に参加するため、我が研究室の生物達を順に写真に撮り、プロフィールをつけて、まとめ役の鶏冠さんにメールで送るといった作業を行った。
 上の写真は、隠れているのを強引に引きずり出して撮影したものである。撮影時は、ちょっとビビったり、または威嚇してみたりしていたが、最後には大人しく写真におさまってくれた。
 プロフィールの為にレッグスパンを計ったところ、5.5cmあった。こうなってくると以前のような頼り無さは次第に影を潜め、牙や脚の長さ、柄などの特徴によって強靱なイメージが強くなってくる。
 しかし、昨日入れたMコも食べかけで打ち捨ててある。しょうがないので夜中に取り出し、新しいMコを入れておいた。
 そしてしかし、温湿度、その他すべての環境がこれでいいのか、いまいち不安でならない。本来なら、もう1頭ぐらい飼い初めてもよいタイミングなのだが、なにを飼うにしてもまだコツがつかめずにいるので、躊躇している。
 そんな中、先日、Geneさんから、彼の友人であるJDさん所有のグリーンボトルブルータランチュラ(Chromatopelma cyanopubescens)の写真を見せてもらった。まだぜんぜん善し悪しの見分けがつかない自分ではあるが、なにかそんな問題などハナクソのごとく弾き飛ばしてくれるほどの美しい個体であった。


JDさんのグリーンボトルブルータランチュラ


 そんなこんなで、今、身近にグリーンボトルブルーの幼体が売っていたらまことにヤバい精神状態である。自分で言うのもなんだが、先の曖昧な躊躇など、まったく無視して飼育を開始してしまうだろう。


より近づいて接写。
この迫力でまだレッグスパン5cmである。






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