飼育日誌 vol.06 [1998年4月3日〜4月9日]




雌ガエルとオタマ

4月3日(金)
 今週は風邪で全然ダメだった。唯一実りのあった事と言えば、このホームページがアップロード でき、無事に開設できた事ぐらいのものだ。これからさらなる完成を目指したい。




4月4日(土)
 今週もカエルの入荷はなかった。うちの雌はもうしばらく未亡人のままだ。ただ、どちらにし ても資金的に無理があるので、その点では幸いだったとも言える。D.ventrimaculatusの雄はも ちろん、今、魅力的な矢毒を目の前に差し出されてしまったら……考えただけでも恐ろしい。ケ ージを置くスペースも限界だ。限界と言うよりはもう何処にも置けない状態なのだ。まぁ、そん なことを愚痴っていてもしょうがないので先へ進もう。
 今日、Wild SkyでS.salamandraを入手したので、近いうちにSalamander's roomが開設できる事 と思う。
 雌ガエルの行動が、少しおとなしくなってきたように思う。以前は、雄に近づいたり、離れたり、 隠れたりと様々な行動をとっていたし、雄が死んでしまってすぐの間はビバリウム内を一日中歩き 回ったりしていたのだが。センチな事を書くつもりはないが、そんな雌の変化から、寂しいと言う より、つまらないと言った感じを受ける。野生動物の行動原理は、つまるところ「生きる」事だと 思う。「生きる」ために食べ、眠り、殖える。それが全てなのだ。彼らにとって孤独はすなわち、 その「生の輪」から切り離されている事であり、「死」を意味するのだろう。
 カエルの入荷が待ち遠しい。しかし、雄ガエルを殺してしまったのは私の責任なのだ。ここに きてまた悔しさが込み上げる。雌ガエルに済まない事をしているのは、飼育者である私自身なのだ。

オタマの飼育風景


 希望の一粒種であるオタマは日々姿を変え続けている。どう表現したらいいのか?「上半身をが んじがらめにされて、泳がされているよう」とでも言えば伝わるだろうか。後ろ足だけが自由にな り、かえって泳ぎにくそうだ。
 人工飼料にも餌付き、水面に落ちたハエを食べるなど、だんだん食性が肉食性にかわってきてい る様子。形もほとんどカエルに近い。
 そういえば、なぜ蛙がオタマで生まれて、わざわざ変態するのかをJFROG NETで教えて頂いた。そ れはつまり、身動きできない卵でいるより、一刻も早く生まれ、自由になる事が重要だと言う事な のだ。
「オタマ<蛙」の考え方ではなく「卵<オタマ」と考えれば、その合理性に頷けるだろう。ただ、 蛙の姿で生まれてくる種類の蛙もいるそうで、あいかわらず己の無知を痛感するばかりだ。無知つ いでに書いておくと矢毒ガエルに限らず、蛙は体外受精の種類が多いらしく、もちろん例外もいる との事。
 考えてみれば私は蛙の事を何も知らない。矢毒を飼い始めて、知れば知るほど知らないのだ。も っと勉強しなければ。




活発な雌ガエル

4月5日(日)
 早速だが、昨日の蛙に対する考えの過ちを訂正しなければならない。野生はそんなにやわじゃ ないのだ。私の考えは、まったくのおかどちがいだった。センチなことを書くつもりはないとこと わっておきながら、その実、全然センチが入っていたのだ。風邪のせいと言う事で許して頂きたい。
 その上、重大な判断ミスが有り、それによる原因の取り違えもあった。
 私は4月3日の夕方から4月4日の明け方にかけて、風邪の為に寝たり起きたりを繰り返しており、 3日の夜に蛙その他のライトを消し忘れ、4日の明け方に消灯したのだが、明けた4日の午前9時 頃にはまたライトを点灯させていたのである。これではさすがの蛙も大人しくなろう。調子がお かしくなっても頷けると言うものだ。まったく困った飼育者である。
 今日になったら雌ガエルの元気も回復し、同時に私の風邪も治ってきたので、病み上がりのトロ い頭でもやっと因果関係がはっきり分かったと言うわけだ。
 4月4日の雌ガエルに関する所見が誤りであったことをここに記すとともに、このホームページ を、わざわざ電話代を払って見にきて頂いている皆様にも深くお詫び申し上げたい。
 上の写真を見てもらえば分かっていただけると思うが、雌ガエルはビバリウム内を縦横無尽 に駆け回り、餌を追い、食べ、そして眠る。
 そこに私の甘っちょろい感情などつけいる隙もないのだった。
 たしかに孤独な彼女の生活は「死」に向かっているだけのものかも知れないが、それは私 の勝手な定義であって、そのことを彼女が憂えて沈むわけもないのだ。あくまで「前向きな生」 を彼女は生きているのだ。
 まったく面目ない。恥ずかしい話である。
 オタマの模様がだんだんと赤くなってきている。最初は金色っぽい感じだったものに赤がの ってきたのだ。そろそろ上陸を意識した飼育水槽を完成させようかと思っている。アクリル を切り出して、一応組んではあるのだが。




脱皮直後の雌

4月7日(火)
 今朝、雌ガエルが脱皮をしていた。う〜ん、なぜだろう? ビバリウム内の環境が悪化してい るのだろうか?
 ストレスからくる脱皮だとすれば、一体原因は何であろうか? 唯一ストレス原因として思い 当たるのが、私の不規則な生活だ。この間のライトつけっぱなしによる日照サイクルの大幅な 狂いも影響しているのかも知れない。
 ライトをタイマー制御するようにしよう。ただ、部屋の明かりは深夜まで消せないので、と なると、アングルごとケージを囲ってしまうのがよいだろうか?
 しかし、それ以外に原因があるとすると、全くと言っていいほど解らない。さらなる観察が 原因の追求に結び付けばよいが。

赤くなってきたのが、お解りいただけるだろうか?

 オタマの模様は日に日に変化している。脇腹に筋がだんだんと現れてきた。前脚はまだ出てい ないが、身体が明確に「上半身」と「下半身」という感じになってきて、やたらゴツゴツして きた。うまく変態してくれる事を祈るばかりだ。



脱皮の連続写真 ※左下の写真では指先の皮を口を使って剥いでいます。

4月9日(木)
 昨日、今日と、また雌ガエルが脱皮をした。4月7日から3日連続で脱皮をしているのだ。
 まずい、まずいぞ。なにかが狂っているのだ。1日、2日ライトをつけっぱなしにしただけで、 こうも調子が狂ってしまうものなのか?
 ビバリウムを組み直すのは、今ちょっと無理なので、小さめの水槽に簡易のビバ リウムを作ってそこへ移した方が良いのだろうか?
 このままでは何をどうしていいやら全く分からない。いったい何がどうなってしまったとい うのだ!?
 まるで、だだっ広くて何もない真っ暗な部屋に、一人で立たされている気分だ。
 3日連続で脱皮をするというのは、いくらなんでも様子がおかしいと思うのだが、昼間は活 発に動いているし、餌もきちんと食べている。となるとやはり、個体そのものの調子という よりは、取り巻く環境が悪いという事なのだろう。
 今週末、枯れた葉や、茶色くなってしまった苔を取り出して、飼育水を換える事にしよう。手 後れでなければ良いが。

今日のオタマ



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