飼育日誌 vol.08 [1998年4月18日〜4月28日]




新しいビバリウムに戸惑う雌。

4月18日(土)
 今日は、矢毒用のビバリウムを新たにセットした。規格45cm水槽に底面濾過器、軽石を3リットル とハイドロボールを3リットル敷き、その上に水ゴケを敷いて、グズマニア2種3株を植え、ポトスと フィットニアを元のビバリウムから移した。シンプルなシステムを目指したものだが、完全にWild Sky で松園さんがやっているやり方のパクリである。
 蛙はしばらくなじめずに動き回っていたが、蛍光灯を消したら、グズマニアの葉腋におさまっていた。
 元のビバリウムで枯れかけていた2株のアナナスとグズマニアは庭に放ってある60cm×45cm×45cmの アクリル水槽を逆さにかぶせた温室に収容。元気になってくれると良いが。
 オタマはいまだ上陸せずにいる。予定していたオタマ飼育槽はアイデアと実現力に差があり過ぎ断 念。蛙のビバリウム同様シンプルに小さなプラケースで飼育する事にした。もうしばらくはアイデア を練ってみようと思う。



当研究室矢毒用ビバリウム第2号。

4月19日(日)
 今朝がた蛙の姿を見かけたが、餌を与えたあとはどこかに隠れたのか姿が見えなくなった。早く 隠れる場所を定めて落ち着いてくれるといいのだが。
 オタマが変態し蛙になり、親蛙と同居できるようになるまでに2カ月を要するという。とすると、こ のままの状態で少なくとも2カ月は飼育を続ける事になる。その間に元のビバリウムを組み直し、立ち 上げて、親子蛙を移すつもりである。改良する点を以下にあげる。
・床材の内アクアソイル及び大磯砂を取り除く。
・新たな床材としてハイドロボールを敷き、水位は現状の半分程に。
・濾過はスポンジフィルターを常に回し、外部フィルターはタイマーで朝夕の2回作動にする。
・レイアウトをもっと立体的にし、植物を植える量のバランスをとる。
・蛍光灯を増やし(現状+15W×2)タイマーにて制御。
・雄個体の確保と、飼育個体数の増加。
・いざと言う時の為に資金の無駄な流出を控える。
 上記7つの改良点のうち、もっとも重要なのが最後の項であるのは言うまでもない。



蛙はどこにいるのやら。

4月20日(月)
 蛙はまだ落ち着かないようだ。決まった場所にいる事はなく、見えないところでウロウロしているら しい。気に入った葉腋もまだないのか、水槽背面に近い場所にある水ゴケの影に隠れている。


尻尾がしぼんでゆく。


オタマと呼ぶべきか、蛙と呼ぶべきか。


 オタマは更に姿を変えた。尻尾が急速に吸収され、前脚、後ろ足ともに太くなってきた。特に後ろ 足の発達は顕著で、無尾類が尻尾を捨ててまで手に入れたという「跳ねる」ための能力、そのための ツールである「足」というものを見せつけられた気分である。昨日まで尻尾を使って泳いでいたのに、 今日になったら後ろ足で平泳ぎをしている。まさか1日でこんなにかわるとは。あんなに立派だった 尻尾が急にしぼんだ風船のようになるのもまた面 白い。
 そろそろ人工餌を食べなくなってきたので、5、6匹のハエを落としておいた。上陸が待ち遠 しい。



仔蛙に完全に変態。無事上陸!!

4月21日(火)
 やった!! 仔ガエルが上陸した!!!
 まだ完全には尻尾が消失しきっていないが、その立ち姿はまさしく蛙だ。心配していたSLSもでて いないようである。残るは餌の問題で、仔蛙は尻尾を除いた体長が9mmしかなく、とてもハエを食べら れるようには見えない。一応ハエを与えているが、今度食べているかどうかちゃんと確認する必要が あるようだ。
 雌蛙はまだ落ち着かず、ビバリウム内をウロつきまわっている。
 庭に植えかえたアナナスの調子はまだ分からないが、植えかえた日よりも悪くなってはいない ようだ。



落ち着かない様子の雌蛙。

4月24日(木)
 最近はまた忙しくてあまり蛙の様子を見られない。朝晩と姿を見かける程度で、いつもどこか定ま らない場所に隠れている。
 仔蛙は完全に陸生になり、これまた草の影に隠れている。オタマのある時期からそうであったよう に、仔蛙は本能的に自己と外界を区別し始め、自己防衛しているのだ。きっと必死なのだろうが、こ ちらから見ると、ませた子供のように見える。
 明日、雄蛙の「J」を埋葬しようと思う。
 庭に植えたアナナスが枯れてきてしまった。環境が変わると一度枯れるものなのだろうか? 回復 してくれるといいのだが。



まだウロウロしている雌蛙。

4月26日(日)
 今日はWild Skyに行ってハエとコオロギを買ってきた。ハエが殖えないのだ。松園さんのお客さん でもハエが殖えない人がいるらしい。この気候のせいではないかと松園さんは言っていたが、私の場 合、それ以前に、ちょっとサボっていたというのもあるのだが。
 昨日はとても蒸し暑く、初夏のような陽気であったため。私の部屋はクーラーをつけていたが、一 変して今日のこの寒さ、今度はストーブが欲しくなるくらいである。
 蛙はビバリウムの奥に隠れているのか姿が見えない。
 松園・河村両氏に言われた通り、放っておくことにした。「便りがないのは元気な証拠」などと言 いながら毎日ハエを与えている。
 仔蛙はハエを食っているのやら、いないのやら。とりあえず床材が必要な様子だったので、アクア ソイルを薄く敷き、餌用に120cm水槽から捕ってきたトビムシを5、60匹入れておいた。
 私の所にいるトビムシは「ミズトビムシ」という種類で、普通、湖や池などに群れているそうだ。身 体は黒く、大きさは大きなものでも最大1.5mm程しかないが、蛙の嗜好性は高い。以前にも記した通り、 親蛙は喜んでこれを食べていた。仔蛙もうまくこれを食べてくれると良いのだが。
 Wild Skyには様々な蛙が入荷してくる。今日見た中では、Litoria chloris(オーストラリアアカメ アメガエル)の黄色タイプが眼を惹いた。眼を惹いたには惹いたのだが、値段の方で気が退いて しまった。
 いずれこれら矢毒以外の蛙たちも飼育してみたい。



霧吹きをした直後のビバリウム。

4月28日(火)
 仔蛙は餌を食べているのだろうか? ケージに近づく気配を感じると、さっと草の影に隠れてしまい、 しばらくは動かなくなってしまう。確認できないでいるのだが、とくに痩せてきている訳でもないので、 とりあえずハエとトビムシを与え続けている。まったくもって適当な飼育法だと思う。
 仔蛙の方が親よりも身体が小さいので、見た目、色が濃いように感じる。これは松園さんのHPに書いて あった通りだ。
 雌蛙は居所が決まって、餌を捕る時以外はずっとそこにいるようになった。
 ただ、どちらにしても連休中には元のビバリウムを組み直して、雄が見つかり次第、そちらに収容で きる体制を整えたい。
 しかし、そうは言っても資金の捻出が難しく、雄蛙が見つかったとしてもその購入さえままならない 状態である。いったいこの研究もどうなることやら……といった感じである。




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